ショニサウルス

ショニサウルスについて

ショニサウルス（学名: Shonisaurus）は、魚竜の一種であり、主に三畳紀に生息していた海生爬虫類です。アメリカ合衆国のネバダ州Luning層から、少なくとも37体の化石標本が発見されており、これは約2億1500万年前の時代にあたる上部三畳紀カーニアン階に由来しています。

形態

ショニサウルスは後期三畳紀ノーリアン期に活発に生息していました。その模式種であるショニサウルス・ポピュラリスは全長15メートルに達し、2004年に命名されたショニサウルス・シカニエンシスは、最大で21メートルの大きさに成長することが知られています。このシカニエンシスは、当時の最大の海生爬虫類の一つとされていましたが、分類については議論があります。近年の研究において、ショニサウルス・シカニエンシスがショニサウルスよりもシャスタサウルスに近い可能性が指摘されていますが、2013年の研究では元の分類が再評価されました。

ショニサウルスの特徴として、長い吻部と細長いヒレが挙げられます。従来の資料では、彼らの歯は溝状の発達した構造ではなく、特に若い個体の顎の先端にのみ見られる窪みのあるものであると考えられていました。しかし、2016年の研究においては、ショニサウルスは成長段階に応じて全てに顎の歯を持っていたと示されています。また、これまでの研究では彼らの体は丸みを帯びた姿で描かれていましたが、1990年代以降の新しい研究結果では、実際にはもっと痩せた体形であったことが明らかになりました。

さらに、ショニサウルスは伝統的に背ビレを持つ姿で描かれてきましたが、これを裏付ける証拠は存在していません。原始的な魚竜であるミクソサウルスには背ビレが確認されていますが、ショニサウルスではそのような特徴は確認されていないのです。

歴史

ショニサウルスの化石は、1920年にネバダ州の広大な堆積物層から最初に発見されました。その後、30年を経て37体もの化石が同地で発掘され、これが彼らの名前の由来となっています。ショショーニ山脈に因んで「ショショーニ山脈のトカゲ」と名付けられました。

1954年、カリフォルニア大学バークレー校のチャールズ・ルイス・キャンプにより本格的な発掘調査が開始され、1960年代まで追求が続きました。1976年にはショニサウルス・ポピュラリスが命名され、1984年にはネバダ州の州化石として認定されています。

カナダのブリティッシュコロンビア州に位置するパードネット層からは、1992年に新たにシカニエンシスの化石が発見されました。これにより、海棲爬虫類の担当者エリザベス・ニコルズがその重要性を評価し、共同での発掘が行われることとなります。この発掘作業は、大規模な機材を使用するなどして行われ、最終的には1200キロメートル離れた博物館にその化石が輸送されました。

古環境

ショニサウルスの化石は、ネバダ州ボーンベッドからも出土しており、これは異なる時期に死亡した個体が海底に沈んで保存された痕跡を示しています。周囲に化石無脊椎動物が見つからないことから、彼らが酸素濃度の低い環境で沈んだことが考えられています。

ショニサウルスは、その特異な形態や歴史背景から古生物学者たちの関心を集めており、今後の研究によってさらに新たな知見が得られることが期待されています。

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