ジム・キャノン

ジム・キャノンについて

ジム・キャノン (GM CANNON) は、人気アニメシリーズ「ガンダム」内に登場する架空の兵器であり、有人操縦式のメカ「モビルスーツ（MS）」の一つです。最初に登場したのはメカニックデザイン企画『モビルスーツバリエーション（MSV）』で、この機体は地球連邦軍の量産機として位置づけられています。最初の機体であるジムを基に、中距離砲撃能力を持つガンキャノンの特性を取り入れています。

設定の背景

一年戦争が勃発した際、連邦軍はガンキャノンの量産型としてジム・キャノンの開発を開始しました。ジムとは名付けられていますが、その実態はガンキャノンをベースに改良された機体です。設計当初はガンキャノンの生産ラインをそのまま流用する予定でしたが、戦争の激化に伴い、ジムの生産ラインを活用することにより、戦時中でもスムーズな供給を実現しました。結果として、ジムと部品共有度は約60%に達し、量産化への道筋がつけられました。

この機体には、右肩に高初速型ロケット砲が1門装備され、脚部分には増加装甲が取り付けられていることで、地上戦における安定性を確保しています。実際にジャブロー工廠では、48機もしくは58機が生産され、各地の戦線に配備されました。

戦果と配備

戦争中、特に北米戦線に配備されたジム・キャノンは、仲間であるノーマルタイプのジムと混成部隊を組み、反攻作戦に大きく貢献しました。冬季迷彩を施された機体は、キャリフォルニアベースを奪還する際に活躍したことが知られています。一方、アフリカ戦線では「踊る黒い死神」として知られるリド・ウォルフ少佐の乗機も存在し、黒にカラーリングされた個体が戦闘に参加しました。

戦後の活躍

戦後、ジム・キャノンはリニア・シート方式への更新や近代化改修を受け、ジャブロー防衛部隊として活動を続けました。しかし、いずれが一年戦争期の機体であるかは不明です。特に、いくつかの機体は旧ジオン軍の部隊から引き継がれたものとも記録されています。このような背景の中、ジム・キャノンは残存機体として力を発揮し続けました。

さまざまなバリエーション

ジム・キャノンには多くの派生型が存在します。その一つがジム・キャノンIIで、OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場しました。ジム・キャノンIIは、ガンキャノンの純粋な量産機能を持ち、より高性能な武装としてビーム・キャノンを両肩に装備しており、これが中距離支援用MSの集大成ともされているのです。

この系列の機体は、連邦軍の整備効率を高める意図から、他の機体とのシステム互換性を重視して設計されています。そのため多種多様な運用が可能であり、戦場において武器のバリエーションも豊富です。例えば、ジム・キャノン（空間突撃仕様）などの宇宙戦闘用機体もあり、独自の特性を保持しています。

結論

ジム・キャノンは、ガンダムシリーズにおいて重要な役割を持つ機体であり、そのデザインや設定が後の機体に多大な影響を与えています。多くの戦闘に参加し、そのユニークな特性とバリエーションは、今も多くのファンに愛されているのです。

もう一度検索