ジューンブライド

「ジューン・ブライド」（英語: June bride）とは、6月に結婚式を挙げる花嫁、あるいは6月の結婚式そのものを指す言葉です。この風習は古くからヨーロッパに伝わるとされており、その由来にはいくつかの説があります。

有力な説の一つは、ローマ神話における結婚や出産、女性、家庭生活の女神であるユーノー（ジュノー、Juno）が6月（June）の守護神であるため、この月に結婚すれば女神の加護を受けて幸せになれるというものです。また、ヨーロッパでは6月が最も過ごしやすい季節であり、教会で結婚が禁じられていた四旬節が明ける時期にあたるため、結婚式を挙げる人が多かったという現実的な理由も挙げられます。

いずれの説にしても、「ジューン・ブライド」という言葉には、花嫁の幸福を願うロマンチックな響きが込められています。

この「ジューン・ブライド」という言葉は、その響きの良さやイメージから、様々なフィクション作品やシリーズのタイトルとしても用いられています。

テレビドラマ
1995年には、日本のテレビ局であるTBS系列の金曜ドラマ枠で、『ジューン・ブライド』というタイトルで放送された作品があります。

楽曲
音楽分野においても、「ジューン・ブライド」を冠した楽曲が複数存在します。
昭和期に活躍した女性デュオ、ザ・ピーナッツの楽曲に『ジューン・ブライド』というタイトルの一曲があります。
シンガーソングライターの小坂明子も、9枚目のシングルとして『ジューンブライド』を発表しています。
音楽ユニットである三枝夕夏 IN dbも、12枚目のシングルとして『ジューンブライド 〜あなたしか見えない〜』というタイトルで楽曲をリリースしています。

舞台作品
兵庫県宝塚市に本拠地を置く宝塚歌劇団でも、『ジューン・ブライド』という名の作品が上演されました。これは1972年に宝塚大劇場で公演されたレビュー作品です。

ドラマシリーズ
日本テレビ系で長寿番組であったサスペンスドラマ枠『火曜サスペンス劇場』では、『六月の花嫁シリーズ』というタイトルで、6月にちなんだ内容のサスペンスドラマが複数回にわたり放送されました。

映画
1998年には、日本の映画として『ジューンブライド 6月19日の花嫁』が公開されています。この作品は、作家である乃南アサの小説を原作としています。

このように、「ジューン・ブライド」という言葉は、本来の「6月の花嫁」という意味に加え、テレビドラマ、楽曲、舞台、映画といった多様なメディアにおける作品名としても広く知られています。それぞれの作品はジャンルや内容が異なりますが、いずれも「ジューン・ブライド」が持つ特別なイメージや響きを借りて命名されたものと言えるでしょう。

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