スバル・クロストレック

クロストレック（CROSSTREK）

クロストレックは、SUBARUによって製造されるコンパクトクロスオーバーSUVで、Cセグメントに分類されます。この車は、元々北米市場においてXVという名称で知られていましたが、2022年に発表された新モデルからは、全世界で統一の「クロストレック」として展開されることとなりました。本稿では、この2022年モデルを「日本国内初代」として取り上げますが、北米では3代目にあたります。

モデルの詳細

2022年のモデルは、全体的なデザインや機能が大きく改良されています。具体的には、4代目のインプレッサからの派生モデルであり、先代のGT系XVに比べて、ボディ全体のフレームが一層強化されています。これにより、耐久性と安全性が向上しました。また、先代モデルであったGT系XVからの進化点として、次世代の運転支援システム「アイサイト」のアップデートがあります。新型では、ステレオカメラユニットの画角が約2倍に拡大されるとともに、フロントガラスに取り付けられる形状に変更され、レンズの保護も強化されています。特に、二輪車や歩行者を認識するために広角の単眼カメラも初めて採用されました。

さらには、360度の視界を提供する「デジタルマルチビューモニター」機能が追加され、交差点での進行方向を照らすLEDコーナリングランプが新たに搭載されています。これらの機能は、運転者の安全性を高めるためにこだわりのある設計が施されており、特に欧州市場向けにはファーサイドエアバッグも搭載されています。

センターインフォメーションディスプレイは、グレードに応じて7インチまたは11.6インチが選ばれており、特に11.6インチのモデルにはBluetooth機能が内蔵されており、Apple CarPlayやAndroid Autoとの接続が可能です。さらに、コネクテッドサービス「SUBARU STARLINK」を通じて、ユーザーは車両の状態を確認したり、重要なリコール情報を受け取ったりすることができます。2022年9月15日の世界初公開以降、2022年12月には日本市場に向けた詳細が発表され、以降は世界各国への展開が予定されています。

エンジンとグレード

日本市場向けには、次世代の2.0L e-BOXERシステム（マイルドハイブリッド）を搭載し、さらに前輪駆動モデルも設定が行われています。ただし、従来の1.6Lモデルはラインアップから外されています。トランスミッションはリニアトロニックCVTのみが使用され、四輪駆動モデルに加えて前輪駆動も選択できます。日本仕様では、TouringとLimitedの2つのグレードが用意されており、価格は約266万円から329万円となっています。

ボディカラーは、従来の7色に加え、新たに2色のオプションが追加され、合計9色から選ぶことが出来ます。特に新色のオアシスブルーやオフショアブルーは、現代的なデザインにマッチする落ち着いたトーンで人気があります。

アメリカ市場への展開

米国においては、クロストレックのモデルがBase、Premium、Sport、Limitedの4つのグレードで提供されており、エンジンもグレードに応じて選択できます。特に、セグメントの中で初めてがアメリカ国内で生産されることが発表され、地元での需要にも応える形となっています。また、2023年4月にはオフロード指向の「クロストレック・ウィルダネス」が発表されており、特にアウトドア愛好者に向けた特別な仕様が用意されています。

車名の由来

このモデル名「クロストレック」は、「クロスオーバー」と「トレッキング」に由来しており、両者の特徴を兼ね備えたデザインの理念が反映されています。新たなクロストレックが、これからの自動車市場でどのような走りを見せるのか期待が寄せられています。

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