Cセグメント

Cセグメント（C-Segment）について

Cセグメントは、欧州における自動車のカテゴリーの一つで、主に小型ファミリーカーやコンパクトカーが含まれます。このセグメントは、Bセグメント（小型車）とDセグメント（中型車）の間に位置し、さまざまなボディスタイル、例えばセダン、ハッチバック、クーペなどが該当します。調査機関であるグローバルインサイト社の分類では、スポーツ・クーペやミニバン、SUVも含まれることがありますが、伝統的な欧州の分類においてはこれらは異なるセグメントとされています。

Cセグメントの特徴

2000年代以降、Cセグメントの車両はおおよそ次のようなサイズを持っています。セダンとステーションワゴンは全長4,350mmから4,600mm、ショートワゴンを含むハッチバックは4,200mmから4,500mmに収まります。一方で、1980年代から1990年代初頭のCセグメントは、セダンとステーションワゴンが4.3m未満で車幅が1,700mm未満、ハッチバックは4m足らずのサイズが一般的だったため、相対的に小さな車として知られていました。

一般的に、Cセグメント車は1.5Lから2Lのエンジンを搭載しています。ただし、サイズ、全長、価格、イメージ、装備などの要因により明確な基準はありません。特に全長が4,450mmを超える場合は、CDセグメント（フルCセグメント）として分類されることがあります。

日本市場においては、Cセグメントの車両は、2000年代の初めには「5ナンバーフルサイズ車」と称されていましたが、近年はサイズが拡大したことから「ミドルクラス」と位置づけられています。アメリカではコンパクトカー、イギリスでは小型ファミリーカー、韓国では準中型車に近い存在です。

日本国内市場における状況

日本においては、BCセグメント（フルBセグメント）車が輸出市場に合わせて大型化されている一方、国内では交通インフラの特性から5ナンバー車の需要が多く残っています。例えば、アリオンやプレミオなどの5ナンバーのCDセグメント車は、日本で主力となるカローラ系やオーリスに比べて生産台数が劣る場合もあります。

2019年時点で販売されている新車の中では、アリオンやプレミオのほか、カローラアクシオやカローラフィールダーなどがCセグメントに含まれることが多いです。これに関連して、5ナンバーから3ナンバーへのボディサイズの肥大化は、過去のD/Eセグメントのサイズに迫るほど進行しています。

例えばトヨタ・カローラは、全車3ナンバー化した12代目以降では全幅が1,745mmに達し、かつてのマークⅡに迫る寸法となりました。カローラスポーツに至っては、全幅が1,790mmにも達しています。さらに、同じ排気量帯のCUVにおいては、カローラクロスのように2000年代のグローバルEセグメントセダンのサイズを超えるモデルも登場しています。

まとめ

このように、Cセグメントはその定義こそは昔ながらのコンパクトカーのイメージを持ちますが、実際には規模が大きくなり、特に日本国内においては「コンパクト」という言葉がそぐわないサイズになっているのが現状と言えるでしょう。この特性から、Cセグメントは、今後の自動車市場においても注目され続けるカテゴリであり、その変遷は各国の市場やニーズによって影響を受けることでしょう。

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