セプテントリオン

セプテントリオン

『セプテントリオン』は、1993年にヒューマンから発売されたスーパーファミコン用2Dアクションアドベンチャーゲームです。タイトルはラテン語で「北斗七星」を意味します。北米では『SOS』として発売されました。

概要

本作は、テレビゲームに映画のような迫力とライブの臨場感を持たせることを目指した「シネマティックライブシリーズ」の第1弾です。パニック映画特有の感覚をゲームシステムに取り入れ、プレイヤーは豪華客船レディ＝クリサニア号の転覆という危機的状況からの脱出に挑みます。

プレイヤーは4人の主人公から1人を選択し、60分以内に沈没する船から脱出を目指します。船内の構造は時間経過とともに変化し、生存者の救出や脱出ルートの選択が重要となります。映画『ポセイドン・アドベンチャー』へのオマージュが込められており、SFCの回転グラフィックを活かした船内の揺れや、映画のような字幕演出が特徴です。

ストーリー

1921年9月13日、豪華客船レディ＝クリサニア号が嵐によって転覆。プレイヤーは、沈みゆく船内から生存者を救出しながら脱出を試みます。耳が聞こえなくなった少女、運命を受け入れようとする老人、救助を拒む機関長など、様々なドラマを抱えた生存者たちとの出会いが、物語を彩ります。

ゲーム内容

サイドビューのアクションゲームとして、ジャンプや水泳を駆使して脱出口と生存者を探します。生存者は説得によって仲間にできますが、彼らを安全に誘導し、体力の消耗に注意する必要があります。船の傾斜は時間とともに変化し、脱出ルートは常に変化します。救助した人数や重要人物の救助状況によって、エンディングも変化します。

登場人物

キャプリス=ウィッシャー: 建築家。平均的な能力を持つ。
レドウィン=ガードナー: 牧師。説得に長けており、特定の敵を容易に突破できる。
ルーク=ハインズ: 航海士。最初から地図を持っており、位置把握が容易。
ジェフリー=ハウエル: 医師。生存者の怪我を治療できる。

その他、主人公の義妹エイミー、子供の姉弟ハリーとステラ、客船オーナーのイスメイ、医師の妻アデラ、機関長のユーサーなどが登場します。

評価

スーパーファミコン版は、『ファミコン通信』のクロスレビューでゴールド殿堂入りを果たしました。レビュアーからは、緊迫感のある設定や映画のような演出が高く評価される一方、マッピングの手間や操作性に関する指摘もありました。

セプテントリオン ～Out of the Blue～

1999年には、PlayStation用ソフトとして『セプテントリオン ～Out of the Blue～』が発売されました。SFC版とは異なり、3Dアクションゲームとしてリメイクされています。舞台設定は共通ですが、時代設定、登場人物、シナリオ、操作性などが一新されています。

豪華客船ウェンザー号が沈没する中で、プレイヤーは生存者の救助に奔走します。海難事故と救助をリアルに描いた作品です。

スタッフ

SFC版、PS版ともに、多くのスタッフが制作に携わっています。特に、木邨圭太氏はゲームデザインやシナリオを担当し、作品の根幹を担いました。

関連情報

playstation.com 配信ソフト紹介
SOS（英語） - MobyGames

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