ゼノブレイド

ゼノブレイド（Xenoblade Chronicles）

『ゼノブレイド』は、任天堂が2010年6月10日に発売したWii専用のロールプレイングゲーム（RPG）で、開発はモノリスソフトによって行われました。このゲームは、広大なオープンワールドとシームレスな戦闘を特徴としており、プレイヤーは巨神の骸の上で繰り広げられるサイエンス・ファンタジーの物語を体験します。ゲームの総監督と原案を務めたのは高橋哲哉であり、脚本は同じく高橋と竹田裕一郎が共同で手掛けました。

概要

本作の物語は、巨神と機神という二つの神の戦いを背景にしており、プレイヤーは巨神界に住むホムス族の少年シュルクとなり、襲来する機神兵と戦います。シュルクは、神剣モナドを通じて未来視（ビジョン）を扱う能力を持ち、仲間と共に機神に立ち向かう旅をすることになります。

本作ではキャラクターのデザインに特定のキャラデザイナーがいない代わりに、3Dモデラーが即興でキャラクターを制作し、それによって生まれたアートがゲーム内に取り入れられている点が独特です。また、過去の『ゼノギアス』や『ゼノサーガ』シリーズとの関連性は公式には示されていませんが、用語やデザインにおいて類似性が見受けられます。

開発経緯

『ゼノブレイド』の開発は、2006年の高橋のアイデアから始まりました。「神の巨大な体の上で人々が生活している」という発想をもとに、モノリスソフト社内でこれに関連する模型が作成され、それがこのゲームのテーマである「未来視」と結びついていきます。

ゲームシステム

ゲームはシームレスなバトルと広大なフィールドを探索することができるオープンワールド形式で、ランドマークを発見した際には瞬時に移動することができるスキップトラベル機能や、ストーリーを遡って振り返る「ストーリーメモ」などが実装されています。また、時間の流れや天候によってモンスターの出現などが変わる要素もあり、プレイヤーは多様な環境での冒険を楽しむことができます。

戦闘はリアルタイムで行われ、パーティーメンバーの一部はAIが自動的に操作します。プレイヤーは各キャラクターのアーツを駆使して戦闘を行い、特定の条件下では連続攻撃を行うチェインアタックも発動可能です。

ストーリー

物語は、巨神の骸の上に築かれた世界で繰り広げられます。ホムス族は機神兵の侵攻に脅かされ、英雄ダンバンによって一時的な平和を楽しみますが、主人公シュルクが仲間たちと共に再び機神兵の脅威に立ち向かう宿命を持つことになります。最終的には、巨神と機神の関係についての深い理解を持つシュルクが、未来に向けて新たな道を切り拓いていくという感動的な物語が展開されます。

受賞歴

『ゼノブレイド』は、その独自のストーリーとゲームシステムによって高い評価を得ており、日本ゲーム大賞2011優秀賞を受賞しました。また、Wiiチャンネルでは、全ユーザー対象の評価で「プラチナランク」を3年以上維持するという記録も持っています。このように、ゲームとしての魅力だけではなく、深いストーリーとキャラクターたちの成長も多くのプレイヤーを惹きつけています。

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