ソニービル

ソニービルの歴史と魅力

ソニービル（Sony Building）は、東京都中央区の銀座に位置し、1966年4月29日にオープンしました。この建物は、ソニーグループが自身のショールームとして建設したもので、当時から多くの人々に愛されてきました。ソニー創業者の一人であり、初代社長である太刀川正三郎の尽力の元に、著名な建築家芦原義信が設計を手がけました。

モダニズム[[建築]]を代表する存在として評価され、2003年にはDOCOMOMO JAPANに認められ、日本におけるモダン・ムーブメントの建築に名を連ねました。ソニービルの構造は、フランク・ロイド・ライトが手がけたグッゲンハイム美術館の影響を受けており、独特の田の字型に四分割された平面や、各階がらせん状に繋がるスキップフロアが特徴です。

オープン当初から、ソニービルの外壁には2300個のブラウン管がはめ込まれた電光掲示板が目を引き、1階には日本一速いエレベーターやパネルヒーティングが設置され、来訪者を楽しませました。ここでは、ソニーとソニー・コンピュータエンタテインメントの製品がフロアごとに展示されており、訪れた客は実際に製品を操作し、その場で購入することも可能でした。

飲食施設としては、英国風パブの「パブ・カーディナル」と地下3階の「マキシム・ド・パリ」がオープン当初から営業を行い、食事や休憩が楽しめる場所としても親しまれていました。また、ソニービルのテストプレイフロアでは、PlayStationやPlayStation 2で発売されたゲームを無料でプレイできるスペースがあり、多くのゲームファンに好評を博しました。さらに、トヨタ自動車やBMWジャパン、そして日本たばこ産業などがそれぞれ自社製品のショールームを設置し、さまざまな製品を展示していました。

2007年、最上階には「OPUS」と呼ばれるホールが完成し、最新のソニー製プロジェクターや音響機器のデモンストレーションが行われるようになりました。このように、ソニービルは単なるショールームに留まらず、ソニーの技術力を体験できる場でもありました。

2016年にはソニー創業70周年、ソニービル開業50周年を迎えるにあたり、「銀座ソニーパークプロジェクト」が始まり、2017年3月に営業を終了しました。最後のイベントとして「It's a Sony 展」が開催され、ソニーの歴代製品が展示されていました。跡地は一時的に「銀座ソニーパーク」と名付けられ、イベントスペースとして利用されましたが、最終的には2025年に新たに開業する予定です。

また、開業時から1階と地下1階を繋ぐ階段には「メロディステップ」と呼ばれる仕掛けが施されており、踏むと音が出る楽しい体験が可能でした。このアイデアは後に世界中に広がり、多くの人に愛されています。

ソニービルは、銀座という地においてソニーの象徴的な存在であり、多くの人々の記憶に残っています。今後の銀座ソニーパークがどのような姿を見せるのか、多くの期待が寄せられています。

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