タイムフライヤー

タイムフライヤー：時を超える走りの軌跡

2015年2月1日、北海道白老町の社台コーポレーション白老ファームで誕生した競走馬、タイムフライヤー。その名は「時を超える者」を意味し、その名の通り、華々しい活躍で競馬史に名を刻みました。サンデーレーシングより一口馬主として募集され、育成を経て栗東の松田国英厩舎に入厩。2歳から7歳までの長く輝かしい競走生活をたどります。

2歳：ホープフルステークス制覇

デビューは2017年8月。初勝利を挙げると、萩ステークスでは圧勝。続く京都2歳ステークスでは惜しくも2着となりましたが、その実力は既に高く評価されていました。そして、GIに昇格したばかりのホープフルステークス。1番人気に応え、見事優勝。GI競走初制覇を飾るという華々しいデビューシーズンとなりました。

3歳：クラシック路線への挑戦

3歳では皐月賞トライアルの若葉ステークスに1.2倍の圧倒的1番人気で出走するも5着に敗退。続く皐月賞、東京優駿、神戸新聞杯、菊花賞とクラシック路線に挑戦するも、思うような結果は残せず、この年を終えました。

4歳：ダート転向

4歳になり、中山金杯や京都記念で結果を出せない中、タイムフライヤーはダートへの転向を決断します。これは、ダートGI競走5勝の伯父タイムパラドックスや、ダートで活躍した兄弟姉妹の血統背景を考慮したものでした。エルムステークスでは6着とまずまずの結果を残し、ダート適性の手応えを感じさせました。続くシリウスステークスでは距離の課題が見えましたが、武蔵野ステークスでは2着と好走。チャンピオンズカップでは8着と惜しくも勝利には届きませんでしたが、ダートでの競争力は示しました。

5歳：エルムステークス制覇

5歳ではフェブラリーステークス5着、マーチステークス9着と結果にばらつきがありましたが、オープン特別のマリーンステークスで2年半ぶりの勝利を挙げます。そして、再び挑んだエルムステークスでは1番人気に応え、見事優勝。ダート重賞初制覇という大きな結果を残しました。武蔵野ステークス、チャンピオンズカップでは上位入賞とはなりませんでした。

6歳以降：地方競馬へ

6歳では根岸ステークス3着の後、フェブラリーステークスを回避。松田国英調教師の定年退職に伴い、橋口慎介厩舎へ転厩。地方競馬のかしわ記念などにも挑戦しましたが、思うような成績は残せず、その後も様々なレースに出走を続けました。

7歳：川崎競馬へ移籍

7歳初戦の根岸ステークスでは6着、フェブラリーステークスでは5着と健闘を見せましたが、その後、川崎競馬へ移籍。地方競馬でのレースにも挑戦しましたが、思うような結果には繋がらなかった。

8歳：引退

8歳シーズンでは隅田川オープンで2着、ブリリアントカップとサンタアニタトロフィーで3着と好走を見せる場面もありましたが、その後は思うような結果を残せず、2023年9月、現役を引退。引退後は乗馬として第二の人生を歩むこととなります。

血統と馬名

タイムフライヤーの血統には、ダートGI競走5勝のタイムパラドックスが伯父として存在し、その影響がダート適性に現れたと言えるでしょう。また、母方のいとこにはサクラローレルがいるなど、良血を受け継いでいます。馬名の「タイムフライヤー」は、「時を超える者」という意味を持ち、その活躍はまさにその名の通りでした。

まとめ

タイムフライヤーは、芝とダート両方のレースで活躍した、まさに「時を超える者」でした。その華麗なる競走生活は、競馬ファンに多くの感動と興奮を与えてくれました。引退後も、乗馬として人々に喜びをもたらしてくれることを願っています。 彼の競走成績はnetkeiba.com、スポーツナビ、KEIBA.GO.JP、JBISサーチなどで確認できます。

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