タツノコファイト

タツノコファイト：タツノコヒーロー達の激突

2000年10月5日、タカラ（現タカラトミー）よりプレイステーション向けに発売された2D対戦型格闘ゲーム『タツノコファイト』。本作は、『科学忍者隊ガッチャマン』『新造人間キャシャーン』『破裏拳ポリマー』『宇宙の騎士テッカマン』といった1970年代にタツノコプロが制作した人気ヒーローアニメ4作品と、ゲームオリジナルヒーローである『電光石火ヴォルター』を融合させたクロスオーバー作品として、大きな話題となりました。

壮大なクロスオーバーストーリー

ゲームの物語は、青年科学者バッテリングが開発した次元移動装置「サルバシオン・システム」から始まります。実験中にパラレルワールド「ジャレイザー帝国」と接続したバッテリングでしたが、その帝国の支配者である魔王ドクサイバーに装置を奪われてしまいます。ドクサイバーは装置を利用して様々なパラレルワールドに侵攻し、「ダークインフェルノ作戦」と呼ばれる侵略計画を実行。バッテリングは、自らが開発した戦闘強化服を身にまとい、「電光石火ヴォルター」に変身、ジャレイザー帝国の野望を阻止すべく、パラレルワールドへと飛び込んでいきます。

奥深いゲームシステム

ゲーム開始時は、各作品を代表する5人の主人公キャラクターのみが選択可能です。各キャラクターのストーリーモードをクリアしていくことで、新たなパートナーキャラクターや敵キャラクターが使用可能になります。全5人のストーリーモードをクリアすると、特別な「ファイナルストーリーモード」が解放され、クリアすると最終ボスキャラクターを使用できるようになります。

ゲームの操作は、8方向レバーと4つのボタンで行います。対戦相手への攻撃によって「タツノコファイティングゲージ」が蓄積され、ゲージが一定以上になると、強力な特殊必殺技を使用できるようになります。特殊必勝技の威力はゲージのレベルによって変化し、使用後はゲージがゼロに戻ります。ゲームの設定を変更することで、ゲージを常に最大値に維持したり、特定のボタンで必殺技を出力したりすることも可能です。

個性豊かなキャラクター達

ゲームには、各作品の人気キャラクターたちが多数登場します。ただし、声優の死去や引退などの事情により、一部キャラクターの声優は原作と変更されています。

科学忍者隊ガッチャマン：大鷲の健、白鳥のジュン、ベルク・カッツェ、コンドルのジョー、つばくろの甚平が登場。ただし、竜は登場せず、ジョーと甚平は一部シーンでのみ登場します。
新造人間キャシャーン：キャシャーン、上月ルナ、ブライキングボスが登場。ルナはロボット犬フレンダーを操り戦闘を行います。
破裏拳ポリマー：破裏拳ポリマー、南波テル、アストラルカメレオンが登場。南波テルは原作第15話に登場したポリマー風コスチュームで参戦し、特殊必殺技では原作15話に登場したタイフーン・ホラマーも登場します。アストラルカメレオンはゲームオリジナルキャラクターです。
宇宙の騎士テッカマン：テッカマン、アンドロー梅田、宇宙帝王ドブライが登場。ドブライはゲームオリジナルデザインのテックセット姿で登場します。
* 電光石火ヴォルター：オリジナルヒーローであるヴォルター、彼の相棒である煌きのネオン、ジャレイザー帝国の幹部であるカローチ、そして本作の最終ボスであるロースライセンが登場します。

音楽と関連商品

ゲームの主題歌は、OPがささきいさお氏、EDが堀江美都子氏によって担当。ヴォルターのOPとEDは、それぞれ水木一郎氏と横手久美子氏が担当しました。ストーリーモードでは、各作品放送時のOPとED映像がノンテロップで流れるなど、ファンにはたまらない演出が盛り込まれています。

2001年にはサウンドトラックが、2003年にはゲームに登場する5人のヒーローのミクロマンシリーズフィギュアが発売されました。ヴォルターのフィギュアは、腕の可動性を確保するため、翼の一部が省略されたオリジナルデザインとなっています。

まとめ

『タツノコファイト』は、往年のタツノコヒーロー達の共演に加え、オリジナルキャラクターやストーリー、そして戦略性のあるゲームシステムによって、多くのプレイヤーを魅了した作品と言えるでしょう。 懐かしのアニメ作品を愛するファンにとっても、格闘ゲームファンにとっても、魅力的な作品です。当時プレイしたプレイヤーには、懐かしさが蘇る、そんな作品です。そして、現代のプレイヤーにとっても、その魅力は色あせていません。

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