ダナー

ダナーについて

ダナー（Danner）は、1932年にアメリカ合衆国のオレゴン州に本拠を構える著名なブーツメーカーです。その起源は、ウィスコンシン州でチャールズ・ダナーとウィリアム・ウィエンハーグ、そしてウィエンハーグの甥によって設立された卸売り業にさかのぼります。当初、ダナーは主にワークブーツの生産を手がけ、手頃な価格で品質の高いブーツを提供していました。

歴史的変遷

事業は順調に進みましたが、ウィエンハーグが亡くなると、チャールズ・ダナーはオレゴン州ポートランドに拠点を移します。その後、彼は事業を完全に引き継ぎました。第二次世界大戦中、同社は「造船所の靴」として知られる樵用の作業靴を製造し、その名は広まりました。しかし、チャールズ・ダナーが病気にかかると、息子のビル・ダナーが事業を引き継ぐことになりました。

1960年代には、ハイキングブーツの製造に着手し、特に「マウンテントレイル」というモデルが人気を集めました。この靴は当時のバックパッカーたちにとって欠かせないアイテムとなりました。1979年には、ダナーが世界初のゴアテックスを使用したブーツ「ダナーライト」を発表し、現在に至るアウトドアブーツの代名詞的存在となりました。ダナーは、靴を利用する人々に対して、使いやすく耐久性のある製品を提供することを常に目指してきました。

主要なモデル

ダナーライト

1979年に登場したダナーライトは、革新的なデザインで知られるブーツです。フルグレイン防水レザーを採用し、アウトソールにはビブラム社のクレッターリフトソールが使われています。このモデルは今やダナーの象徴とも言える存在です。

マウンテンライト

「マウンテンライト」は、1960年代に話題を呼んだ「マウンテントレイル」の後継モデルで、1982年にはライニングにゴアテックスを取り入れたことで、さらなる進化を遂げました。マウンテンブーツとしての知名度も高く、現在も多くのアウトドア愛好者に支持されています。

現在の製品ラインナップ

現在、ダナーは様々なスタイルに対応したブーツのラインアップを展開しています。アウトドア用、ワーク用、ミリタリー/ユニフォーム用、ラギッドスタイル、D.D-ライフ、アーバンウォーカー、さらにはクラシックスタイルなど、バリエーションは豊富です。これにより、さまざまなライフスタイルや用途に応じた製品が揃っています。

日本での展開

日本市場においては、1987年にダナージャパンが設立され、ダナーの製品は多くのファンに受け入れられました。しかし、2012年にはABCマートがダナーのブランドを手がけるラクロス・フットウェアを完全子会社化し、その後、同年7月31日付でダナージャパンは事業停止に至りました。

まとめ

ダナーの魅力は、単なる製品にとどまらず、その歴史と共に築かれてきた理念にあります。「実際にダナーの靴を履く人が不便を感じず、信頼性のある靴を作る」というコンセプトは、今も変わらない息づかいを持っています。ダナーは、これからも高品質なブーツを提供し続けることでしょう。

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