ダムカード

ダムカードについて

ダムカードは、国土交通省および独立行政法人水資源機構が管理するダムで配布される、カード形式のパンフレットです。このカードは通常のトレーディングカードと同じサイズで、表面にはダムの名称や写真が、裏面には所在地や型式、貯水量などの詳細情報が記載されています。

発行の背景

ダムカードの発行は2006年に始まりました。当時、ダム愛好家たちが「ダム訪問の記念となるカードがほしい」と提案したことで、国土交通省はダムカードの導入を検討し始めました。これを受けて、2007年から111のダムでの配布が開始され、以来、多くのダムでこのカードが利用できるようになりました。

収集と配布

ダムカードは通常、ダムの管理所などで配布され、カード自体は無料です。しかし、収集するためには実際に現地に訪れる必要があり、また平日のみの配布となることが多いので、事前に確認が必要です。最初は完成したダムに限られていましたが、現在では建設中のダムや他の管理団体が運営するダムでも配布が行われ、ダムカードはさらに人気を集めています。

カードの種類とデザイン

ダムカードには公式カードと非公式カードがあり、公式カードは統一されたデザインで知られています。非公式カードは主に地方自治体や他の団体が発行するもので、デザインや情報の記載内容が公式カードとは異なります。また、特定のダムでは「堰カード」と呼ばれるカードも発行されています。これらのカードはコレクターやダム愛好家の間で注目されています。

近年、配布されるダムの数も増加傾向にあり、2014年10月時点で公式なダムカードは365品目あり、その他非公式なカードも49か所以上で配布されています。2019年には、天皇の在位30年を祝う特別なデザインのダムカードが全国の169のダムで配布され、大いに話題を呼びました。この特別カードは、宮中祭儀における皇室の装束の色を基にしたデザインが施されています。

ダムカードのデザインと内容

ダムカードは表面にダム名や写真、ダムの目的を示す記号、型式記号などが記載されています。裏面には所在地や河川名、型式、ゲートの種類、堤高、堤頂長、貯水容量、管理者名などの情報が盛り込まれています。加えて、QRコードが掲載されているカードもあり、関連情報サイトにアクセスできます。これらの情報はダムについての理解を深め、訪問者にとって役立つものとなっています。

カードの人気

ダムカードはコレクションとしての要素もあるため、多くの人々に珍重されています。特に、特定のダムを訪れることでしか手に入らないカードも多く、旅行や出かける理由として楽しみを提供しています。また、ダム関連の漫画やテレビ番組でも取り上げられることが多く、ダム文化の一環として広く認知されています。

まとめ

ダムカードはダム訪問を促進するためのユニークなアイテムであり、ダムを知り、理解を深める手助けをしています。ダムに興味がある方は、ぜひ実際に訪れてダムカードを集めてみてはいかがでしょうか。

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