ツルハ

株式会社ツルハ：北海道発祥のドラッグストア大手

1929年、北海道旭川市で「鶴羽薬師堂」として創業したツルハは、現在では全国展開する大手ドラッグストアチェーンに成長しました。ツルハホールディングスの完全子会社として、ツルハドラッグ、クスリのツルハ、B&Dドラッグストアなどを展開し、北海道を中心に東北、関東、中部、近畿、四国地方に1400店舗以上を擁します。

成長戦略と強み

ツルハの成長を支えたのは、積極的な出店戦略と独自のビジネスモデルです。「2010年に1000店舗、売上高2000億円」という目標を掲げ、低価格販売を可能にする仕入れコスト削減、POSデータ分析に基づいた効果的な商品展開、そして特定地域への集中出店（ドミナント戦略）によって、消費者の支持を獲得しました。特に北海道では圧倒的なシェアを誇り、地域における「ひとり勝ち」現象（北海道現象）の代表例として挙げられるほどです。

プライベートブランドもツルハの強みの一つです。豊富な品揃えと高い売上を誇り、ドラッグストア業界においてトップクラスの地位を確立しています。さらに、イオンとの資本業務提携やハピコム加盟による仕入れコスト削減、新たなプライベートブランド開発など、競争力の強化にも積極的に取り組んでいます。OTC医薬品のコンビニ販売解禁に備え、調剤薬局併設店舗の増加にも力を入れています。

沿革と事業展開

ツルハは、1975年に株式会社クスリのツルハコントロールセンターとして設立され、1991年に株式会社ツルハに商号変更しました。その後、地元企業の買収や営業権譲渡などを通じて店舗数を拡大し、1987年には東京に初出店、その後、関東、東北、中部、近畿、四国へと事業を拡大してきました。2012年にはディスカウントストア新業態「ビッグダウン」を展開するなど、多様な業態にも挑戦しています。

2005年にはツルハホールディングスの完全子会社となり、2027年を目処にイオン傘下のウエルシアホールディングスとの経営統合に向けた協議を進めています。

店舗展開

ツルハグループは、北海道で圧倒的な店舗数を誇り、東北地方でも多くの店舗を展開しています。関東、中部、近畿地方にも店舗を展開していますが、北陸、中国、九州地方には出店していません。地域によっては、フランチャイズ展開や他社との提携も行っています。

ツルハフェスタ

ツルハは、毎年札幌で「ツルハフェスタ」を開催しています。健康や美容に関する商品やサービスの展示、体験会などを行うイベントで、多くの企業が出展し、来場者は商品サンプルの入手やデモンストレーションなどを楽しむことができます。過去には仙台でも開催された実績があります。

今後の展望

ツルハは、ウエルシアホールディングスとの経営統合、さらなる店舗展開、プライベートブランドの拡充などを通じて、さらなる成長を目指しています。北海道で培われた独自のビジネスモデルを武器に、全国規模での競争を勝ち抜いていくことが期待されています。

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