でででん

アニメーション作品『でででん』の概要

『でででん』は、西武鉄道とアニメ制作会社トムス・エンタテインメントによるオリジナルコラボレーションアニメであり、両者の特別な記念年を祝っています。この作品は、トムスが2014年に制作50周年を迎え、西武鉄道が100周年を迎えたことを記念して制作されました。作品のテーマは「日常」であり、主人公の名は所沢アモルです。アモルは鉄道を舞台にした様々な物語を通じて、日常の大切さを表現しています。

制作と放送

『でででん』は、2015年2月から西武鉄道の車両や駅構内のモニターで放送されています。各エピソードは約75秒と短く、全5話が2015年の間に順次公開されました。モニターには30000系と6000系の車両が使用されています。また、アニメは完全に音声なしで進行し、Web配信版では統一されたBGMが付けられています。この配信スタイルは視聴者に対して新しい視覚体験を提供しています。

キャラクターとデザイン

キャラクターデザインには動物をモチーフにした独特なスタイルが採用されています。加えて、トムスが過去に制作したアニメへのオマージュも取り入れられており、視聴者にとって懐かしさを感じる要素が満載です。また、物語の舞台は西武鉄道の車両や沿線の街に設定されており、リアルな風景が描かれています。

各エピソードの内容

第1話

アモルは結婚式の招待を受けて列車で向かう途中、女性にネクタイを結んでもらいます。緊張しっぱなしのアモルと、優しい女性とのやり取りは微笑ましいエピソードです。式場での再会も含め、彼の心情が描かれています。

第2話

アモルが食事処「おさむ」を訪れると、再びあの女性が登場します。二人で同じカレーを注文するも、アモルには合わず、彼女はその料理を楽しみます。アモルは彼女に見惚れてしまう様子がコミカルに描写されています。

第3話

三話目では、アモルと女性が公園で釣りを楽しんでいます。釣れたのは小さなワニであり、恐怖が漂う中、アモルはそのワニを助けるために奮闘します。このエピソードには現実の出来事を織り交ぜる形で、釣りの禁止についても言及されています。

第4話

アモルは夢の中で女性に告白しますが、緊張感が漂う場面が描かれており、彼の心の葛藤が強調されています。夢と現実の交錯が物語に深みを与えています。

第5話

最終話ではアモルが新しい眼鏡をかけて女性とのディナーに向かいます。新しい眼鏡を披露し、夜の街で彼女に指輪をはめる場面では、二人の新しい関係の始まりが象徴的に描かれています。彼らの恋物語がこれまでのエピソードを通じて成長していく様子が表現されています。

制作スタッフ

本作の監督は鏑木ひろ氏、副監督は長沼範裕氏、キャラクターデザインは石川佳代子氏など、多彩なスタッフが集結しています。音楽はS.E.N.S.が手掛けており、作品の雰囲気を更に引き立てています。

終わりに

『でででん』は、日常の中に潜む小さな物語を描いた心温まるアニメです。豊かな視覚表現と独特のキャラクターデザインが多くの視聴者に愛されています。西武鉄道とトムスのコラボレーションは、今後も新たな作品を楽しみながら、続いていくことでしょう。

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