トイ・ストーリー

トイ・ストーリー

『トイ・ストーリー』（原題：Toy Story）は、1995年に公開されたアメリカのアニメーション映画です。この作品は、ピクサー・アニメーション・スタジオが製作し、ディズニーが配給を担当しました。劇場用長編映画としては史上初のフルCGアニメーション作品であり、公開当時は大きな話題を呼びました。本作は、全世界で総計約3億6200万ドルの興行収入を達成し、1995年度の興行成績でも1位を記録しました。日本では1996年3月23日に公開され、セルビデオも190万本以上が出荷されるなど、大きな人気を誇りました。

制作背景

映画『トイ・ストーリー』は、監督のジョン・ラセターの長編デビュー作であり、その革新的なアニメーション技術によって評価されました。ラセター監督はその功績に対してアカデミー特別業績賞を受賞し、さらに、作品は脚本賞やオリジナル主題歌賞などでもノミネートを受けました。続編『トイ・ストーリー2』も1999年に公開され、その後続くシリーズや関連作品が展開されてきました。

ストーリーの概要

物語は、カウボーイ人形のウッディと、最新の宇宙ヒーローおもちゃであるバズ・ライトイヤーとの友情を中心に展開します。ウッディは、少年アンディの一番のお気に入りのオモチャであり、様々なおもちゃたちと共に生活しています。しかし、アンディの誕生日に新しいオモチャとして登場したバズに、ウッディは嫉妬心を抱きます。バズは自分が本物のスペースレンジャーだと信じており、その自信家な態度がウッディとの対立を引き起こします。

誕生日パーティーの後、ウッディはバズを机の裏へ突き落とそうとしますが、思いがけずバズは窓から転落するという事態を招いてしまいます。バズとの仲が悪化する中、ウッディとバズは引っ越し先までの冒険に巻き込まれることになります。二人はシドという悪童に捕まり、シドの元での過酷な体験を経て、互いの本心を知ることで和解し、協力してアンディのもとへ戻る旅を果たします。最終的に、ウッディとバズはアンディに再会し、彼との絆を再確認しました。

キャラクター紹介

ウッディ

ウッディはアンディのおもちゃたちのリーダーであり、心優しいカウボーイ人形です。彼は「ともだち」としてのおもちゃたちの存在を大切にし、バズとの友情を築く過程で自分の気持ちを見つめ直すことになります。

バズ・ライトイヤー

バズは新しく登場したおもちゃで、宇宙のヒーローだと信じ込んでいるキャラクターです。物語を通じて、自分の正体を確かめ、大切なおもちゃとしての役割を理解していく姿が描かれています。

影響と評価

本作は公開後、アニメ映画の新たなスタンダードを確立しました。アメリカ映画のベスト100では99位にランクインし、さらに「史上最高のアニメ映画50」でも第1位に選ばれるなど、評価は高いものとなっています。また、本作のヒットにより関連商品が爆発的に売れ、特に登場したおもちゃは多くの子供たちの夢の対象となりました。

『トイ・ストーリー』は、技術革新だけでなく、友情や成長といったテーマが描かれた作品としても、多くの人々に親しまれています。物語は、児童向けでありながら大人にも共感を呼ぶメッセージを秘めており、時代を超えて愛されるアニメーションのひとつとなっています。

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