ドッグレース

ドッグレースとは

ドッグレースは、犬を競走させて楽しむ娯楽イベントです。犬の運動能力を競うアニマルスポーツとしての一面も持ち、特にグレイハウンドのような俊足の犬種を用いたレースが有名です。ギャンブルの対象となることが多く、競馬と同様に、レース結果を予想して配当を得る形式で行われます。

ドッグレースの概要

ドッグレースは、主にイギリス、オーストラリア、アメリカなどの英語圏で盛んに行われてきました。かつてはマカオのドッグレースクラブが有名でしたが、2018年に廃止されました。また、テーマパークなどでは、ギャンブルを伴わないイベントとしてドッグレースが開催されることもあります。人と犬が協力して行う犬ぞりレースも、ドッグレースの一種として捉えることができます。

ギャンブルとしてのドッグレース

ドッグレースは、競馬と同様に、レース結果を予想して賭けるギャンブルとして広く楽しまれています。一般的には、1周400m程度のトラックコースを犬が走り、ウサギのダミーを追いかけることで競います。賭け式は、1着を当てる単勝式、1・2着を当てる連勝式、1～3着を当てる3連勝式などがあります。イギリスやオーストラリアでは、ブックメーカーを通じて犬券が販売されるのが一般的です。また、専門紙では出走犬の過去の成績や調教状況、怪我の情報などが掲載され、専門家による予想も提供されます。

ドッグレースの競走

レースは、コースを1周または半周することが多く、1レースあたり6匹前後の犬が出走します。犬の能力に応じてクラス分けされ、ハンデが付けられることもあります。レース開始時には、係員が犬をゲートまで連れて行き、ダミーの動きに合わせてゲートを開けてスタートします。レース終了後、犬は係員によって捕獲され、トレーナーの元に戻ります。賞金は、1着から4着までが支払われ、1着の賞金は1540〜3300マカオ・パタカ程度です。

ドッグレースに使われる犬

ドッグレースには、グレイハウンドやウィペットといった俊足の犬種が使用されます。通常、生後2年程度で調教を開始し、準備が整った犬からレースに出走します。数年間レース生活を送った後、引退し、成績優秀な犬は繁殖犬になります。しかし、成績の悪い犬は早期に引退を余儀なくされます。競走馬と同様に血統も重視されますが、一度の出産で複数の子犬を産むため、兄弟犬が同じレースに出走することもあります。レース間隔は、故障がなければ週に1回程度が一般的です。ただし、高速で走るため、脚の怪我が多く、重傷の場合は安楽死処分になることもあります。

ドッグレースのトレーナー

トレーナーは、犬主から犬を預かり、調教を行います。犬主とトレーナーが同一人物の場合もあります。トレーナーは、犬の調子を整え、レースで良い結果を出せるように日々努力しています。レース後には、犬を自家用車で自宅に連れて帰る姿も見られます。

日本におけるドッグレース

日本では、第二次世界大戦後にドッグレース開催の動きがありましたが、GHQの計画や国会での法案審議を経て、実現には至りませんでした。1951年には、札幌で犬ぞりレースが行われましたが、ギャンブルとしての要素は薄く、商品券が配当として提供されました。

海外におけるドッグレース

中華人民共和国: マカオでは1931年からドッグレースが開催されていましたが、2018年に廃止されました。
オーストラリア: グレイハウンドの福祉と生活条件を規制するGreyhounds Australasiaが設立されています。
アイルランド: グレイハウンドレースは人気があり、多くのトラックがRásaiocht Con Éireann (GRI)によって管理されています。
ニュージーランド: ドッグレースは、ニュージーランドドッグレース委員会 (NZRB) によって管理されています。
イギリス: グレイハウンドレースは、英国グレイハウンド委員会によって規制されています。
アメリカ合衆国: グレイハウンドレースは州または地方の法律によって管理され、全米ドッグレース委員会協会とアメリカン グレイハウンド カウンシル (AGC) によって犬のケアが規制されています。
その他の国: メキシコではティフアナにドッグレース場がありましたが、2024年に廃止されました。ベトナムでは、新しいドッグレース場が建設中です。

ドッグレースの現状と問題点

近年、ドッグレースは、動物愛護の観点から批判されることが増えています。特に、引退した犬の処遇やレース中の怪我などが問題視されています。かつて人気のあったアメリカでは、多くの州でドッグレースが禁止され、観客数も減少しています。このような背景から、ドッグレースは衰退傾向にあると言えるでしょう。

関連項目

アジリティ
犬ぞりレース
ウェンブリー・スタジアム
Mr.Boo!ギャンブル大将
レッツ・ゴー! ハーミッツ・ハーミッツ
* ギャンブル

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