ドラッケン

ドラッケン (Drakkhen)

概要

『ドラッケン』は、1989年にフランスのインフォグラムからリリースされたロールプレイングゲームで、主にAmigaプラットフォーム向けに開発されました。プレイヤーは4人の英雄を操作し、人型ドラゴン「ドラッケン」と人間が共存する神秘的な島、ドラッケン島の危機を救うための冒険に挑む。ゲームは、性別によって異なる職業を選択できる点や、擬似3D仕様のグラフィックスが特徴です。

開発背景

本作はフランスの開発チーム、Draconianによって制作され、ゲームのシナリオは『North & South』を手掛けたステファン・バウデットが担当。音楽は同じくチャールズ・カレが手掛けており、リリース後に多くのプラットフォームに移植されるほどの人気を博しました。マイナーチェンジを加えた移植作は、Atari ST、FM TOWNS、スーパーファミコンなど多岐にわたります。

ゲーム内容

ジョブシステム

本作には4つの主要な性別に応じた職業があり、プレイヤーは4人のキャラクターを作成できます。具体的には、次の職業が存在します。

• - ファイター（男性）／アマゾン（女性）: 戦士タイプで、多くの武器や防具を装備可能ですが、魔法の使用はほとんどできません。
• - スカウト: 偵察兵であり、装備はファイターやアマゾンと同じですが、攻撃力や体力は劣ります。魔法も補助的なものが可能です。
• - マジシャン（女性はソーサレス）: 主に攻撃魔法を使いますが、防具不足のため耐久性が低いです。特定のドレスだけは装備可能です。
• - プリースト（男性）／プリーステス（女性）: 回復魔法を用いる僧侶的存在で、攻撃力は低いですが独自のドレスが装備できます。

ゲームクリアにはスカウトとマジシャンの特別な魔法「アンロック」が必須であり、パーティーには最低でも1人は必要です。

ストーリー

物語は、突如として魔法が失われた世界から始まります。この原因は、愚か者の戦士がドラゴンを殺したことにさかのぼります。新たに発見された「ドラッケン島」では、人型ドラゴンと人間が共生しており、島が肥大化することで他の地域が脅かされていました。こうした危機を前に、4人の英雄がドラッケン島で自らの運命を切り拓くことになります。彼らは内乱を沈め、9つのジェムを集めることが求められます。

移植版

オリジナルのAmiga版に続き、さまざまなプラットフォームへの移植が行われました。スーパーファミコン版は特にゲームシステムが大きく変更され、プレイヤーにやさしい調整が施されています。これは初心者でも楽しめるようにするためで、たくさんのヒントや新たなアイテムが導入されました。特にドラッケン文字が削除され、謎解きの難易度が下がった点が評価されています。

評価

『ドラッケン』はリリース当初から高評価を得ており、スーパーファミコン版はゲーム誌『ファミコン通信』で28点（満40点）を獲得しました。一方で、本作の難易度は一部から「無理ゲー」と評されることもあり、その特異な挑戦的な要素が注目されています。

結論

『ドラッケン』は、ロールプレイングゲームにおける一つの金字塔であり、ファンタジーや冒険要素を強く感じさせる作品です。その独自のゲームメカニクスと魅力的なストーリーは、多くのプレイヤーに愛され続けています。

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