ニュー新橋ビル

ニュー新橋ビル：新橋駅前のランドマーク

ニュー新橋ビルは、東京都港区新橋、新橋駅日比谷口の目の前に位置する大規模な雑居ビルです。多くの人が行き交い、新橋の活気を象徴する存在となっています。

概要

ビルは地下1階から地上11階で構成されており、その用途は多岐にわたります。

地下1階～4階: 飲食店、商店、金券ショップ、マッサージ店など、主にサラリーマンをターゲットとした店舗が軒を連ねています。独特の雰囲気が漂い、「おやじビル」という愛称でも親しまれています。
地下2階～3階: 郵便局や駐車場があり、地域住民やオフィスワーカーの生活を支えています。
5階～9階: オフィスフロアとなっており、様々な企業が拠点を構えています。
10階～11階: 1-2DKの住宅となっており、都心での生活を求める人々に利用されています。

1日の来場者数は1万人を超え、新橋の街の賑わいを支える重要な役割を果たしています。

沿革

ニュー新橋ビルの歴史は、戦後の混乱期にまで遡ります。

戦災からの復興: 新橋駅西口一帯は、1945年の東京大空襲で甚大な被害を受けました。
ヤミ市の発生: 終戦直後、駅前にはヤミ市が生まれ、多くの人々が集まる場所となりました。
新生マーケットの設立: その後、新橋商事や関東松田組によって、木造平屋長屋形式の「新生マーケット」が設立されました。これは当時、日本最大規模のマーケットでしたが、抗争事件により焼失しました。
都市計画の決定とビル建設: 1961年、市街地改造法に基づく都市計画が決定され、1969年に着工、1971年にニュー新橋ビルが竣工しました。

再開発計画

近年、ニュー新橋ビルは再開発の計画が進められています。

再開発準備組合の設立: 2016年、新橋駅西口地区市街地再開発準備組合が設立され、野村不動産とNTT都市開発が事業協力者として参画しています。
再開発の背景: ビルの老朽化に加え、耐震診断で倒壊の危険性が指摘されたことも、再開発を後押しする要因となっています。
新橋駅の重要性: 新橋駅はターミナル駅としての機能に加え、羽田空港へのダイレクトアクセス構想もあり、「国際交流の玄関口」としての役割が期待されています。また、災害緊急輸送道路である国道15号線と環状2号線が交差する交通の要所でもあります。
まちづくりの方向性: 国や東京都、港区は、新橋・虎ノ門エリアを「国際競争力強化、高度防災都市化、低炭素社会創造」の拠点と位置づけており、商業機能の集積や交通拠点の機能強化、防災対策の推進などを目指しています。
再開発の課題: 都市計画道路の建築制限、事業継続への不安、駅前広場の混雑、建物の防災性・耐震性の問題など、多くの課題も抱えています。
今後の展望: 公民協働でこれらの課題に取り組み、周辺の土地利用と調和した業務・商業施設の整備、防災機能の強化、駅へのアクセス向上などを実現し、「新橋・虎ノ門エリアの玄関口」としてふさわしいランドマークを目指しています。
* 新橋ぷらっとホーム: 再開発までの遊休地には、賑わいづくりの拠点として「新橋ぷらっとホーム」が建設され、地域活性化のための情報発信やイベントが行われています。

当初は2023年頃の完成を目指していましたが、2024年現在、具体的なスケジュールはまだ発表されていません。

ニュー新橋ビルは、新橋の歴史と人々の生活が深く結びついた、他に類を見ない独特な魅力を放つビルです。再開発によって、今後どのように生まれ変わるのか、その動向が注目されます。

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