ノースイースト・リージョナル

ノースイースト・リージョナル

ノースイースト・リージョナル（Northeast Regional）は、アメリカ合衆国の北東部と中部大西洋岸でアムトラックが運行する主要な列車です。このサービスは、ボストンから始まり、ニューヘイブン、ニューヨーク、フィラデルフィアを経由してワシントンD.C.に至ります。また、バージニア州のリッチモンド、ニューポートニューズ、ノーフォーク、リンチバーグへの南下する路線や、マサチューセッツ州のスプリングフィールドを起点とする便も運行されています。ノースイースト・リージョナルは、アムトラックの中でも最も多くの乗客に利用されており、2013年度の利用者数は約804万人に達しました。

歴史の背景

この列車サービスは、1971年にアムトラックがペン・セントラル鉄道から受け継いだ北東回廊の都市間列車から市場に登場しました。初期の頃は、各列車に個別の愛称が与えられていました。また、ニューヘイブンとボストンの間は非電化区間であったため、ニューヘイブン駅では機関車の交換が必要でした。1995年より、ブランド名「ノースイーストダイレクト」が導入され、このブランド名の下にバージニア方面や北東回廊線内の直通列車が集約されました。最速達の「メトロライナー」や毎時運行の「クロッカー」を除く全列車がこのカテゴリーに名を連ねました。

2000年にアセラ・エクスプレスの運行が開始されるのに伴い、ニューヘイブンからボストンの間の電化が完了しました。これにより、ニューヘイブンでの機関車交換が不要になり、北東回廊全線を電気機関車が牽引するようになりました。当初「アセラ・リージョナル」という名称で運行されていましたが、2003年にはアセラ・エクスプレスとの混同を避けるため、「リージョナル」に改名。その後、2008年に現在の「ノースイースト・リージョナル」に再改称され、現在に至ります。

運行形態と車両

ノースイースト・リージョナルは、毎日全車指定制で、通常1時間ごとに運行されています。通常の編成は7両から10両で、多客期には14両編成が組まれます。列車の牽引には単機または重連の機関車が使用され、座席は普通席（コーチクラス）とビジネス席（ビジネスクラス）の構成になっています。また、列車の中間に軽食堂車（カフェカー）が連結されています。夜行便もあり、その際には荷物車も連結されます。

車両はアムフリートIが使用され、電化区間ではACS-64電気機関車が最高速度201km/hで運行します。運行開始から2016年まではAEM-7が、また2002年から2014年まではHHP-8も使用されていました。ワシントンD.C.以南やスプリングフィールド方面の非電化区間では、P42DCディーゼル機関車が牽引に当たります。2026年からはシーメンス製の新型客車AMTRAK AIROに置き換えられる計画が立てられています。

ノースイースト・リージョナルは、便利で快適な都市間移動の選択肢として、多くの利用者に支持されています。

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