ハナマルキ

ハナマルキ株式会社

概要

ハナマルキ株式会社は、長野県伊那市西箕輪に本社を構える味噌製造の専門企業です。日本の味噌業界を代表する存在の一つであり、基幹商品として「風味一番」や「おかあさん」を展開しています。さらに、加工食品分野においても多彩な商品を製造しており、その中には製菓や製パン向けの自社製造クレープも含まれています。特に常温タイプの製品では国内シェアが1位を誇るなど、業界内での地位を確立しています。

創業者の花岡金春の名に由来して、当初は「花岡金春商店」として醤油も扱っていましたが、その後、味噌専門店に転身しました。社名変更を経て、最終的に1963年に「ハナマルキ」と名付けられました。

工場と生産体制

ハナマルキの伊那工場は最新の設備を備えており、国際的な食品安全基準であるHACCPやISO認証にも積極的に取り組んでいます。また、長野県以外にも群馬県に大利根工場を持ち、最近では新たに土地を取得し、20,000坪を超える面積に広がりました。これにより、同社は供給リスクの分散が評価され、業界内でも注目を集めています。

マーケティング戦略

「おみそなら、ハナマルキ」というキャッチフレーズはCMで使用され、消費者に広く認識されています。音商標としても登録されており、様々なプロモーション戦略が功を奏しています。

新商品とイノベーション

近年では、塩こうじの商品展開が成長を見せており、2012年にはペースト状の新商品を発売し、同年の10月には液体塩こうじも登場しました。発売からわずか1ヶ月で40万本の売上を達成しました。2015年には、液体塩こうじとから揚げ粉のセット「塩から揚げの素」や、塩こうじとレモンを組み合わせた新商品を発売し、シリーズ化を進めています。

加えて、2013年には多層ラベルを導入し、製品情報を増やす取り組みが評価され、2022年には新たに粉末調味料「熟成こうじパウダー」を発売しました。これにより、同社は調味料市場での競争力を高めています。

国内外の認証と受賞歴

ハナマルキは数多くの受賞歴を持ち、2016年には味噌や塩こうじの品質向上に寄与したとして農林水産大臣賞を受賞しました。また、国内特許の取得の他、近年ではタイ工場においても各種の食品安全基準を取得しており、国際的な視点からも安全性を確保しています。

社会貢献と環境への配慮

ハナマルキは地元企業としての責任を果たし、しばしば地域活性化や環境保護への取り組みも行っています。特に「青いトマト・プロジェクト」による食品ロス削減の試みが注目を集めています。これに加えて、福利厚生の充実にも力を入れており、業界内での働きやすい環境作りを推進しています。

未来への展望

今後もハナマルキは市場のニーズに応じた新商品開発や製品の改良に取り組み、業界のリーダーとしての地位を確固たるものにしていくでしょう。特に、「ハナマルキ醸造 麹 研究室」を立ち上げ、新たな商品開発に挑戦することで、さらなる市場拡大を目指しています。これからのハナマルキの動向は、業界内外での注目を集め続けることでしょう。

もう一度検索