ハピリン

ハピリン：福井の新たなシンボル

ハピリンは、福井県福井市中央部、福井駅西口にそびえ立つ超高層ビルです。地上21階建てのその姿は、福井県内で最も高い建築物として、街のランドマークとして存在感を示しています。低層階には多様な商業施設が入り、賑わいを見せており、高層階は住宅として利用されています。

福井駅西口再開発の中核

ハピリンの建設は、福井駅周辺の活性化を目的とした大規模な再開発事業「福井駅西口中央地区第一種市街地再開発事業」の一環として行われました。再開発のきっかけは、2002年の生活創庫福井店の閉店という出来事でした。中心市街地の空洞化への危機感から、福井県、福井市、経済界、そして地元地権者が一体となり、再開発計画がスタートしました。

2006年には地権者による再開発準備組合が設立され、2008年には福井市がJR西日本から用地を取得。当初はホテルやNHK福井放送局の誘致も計画されていましたが、様々な事情により実現には至らず、計画は変更を余儀なくされました。

ホテル誘致断念後、福井市長によるNHK福井放送局への移転要請も、NHK本部の経営方針変更により実現せず、計画は一時白紙となりました。しかし、福井市は諦めずに計画を見直し、新たな方向性を探りました。

プラネタリウム誕生と新たな魅力

計画の見直しの中で、福井市自然史博物館で使用されなくなった映像資料を活用したプラネタリウムの設置、そして雨天時にもイベント開催が可能な「屋根付き広場」の整備が盛り込まれました。この新たな計画は2011年に策定され、翌年には事業計画が認可、2013年9月に着工、そして2016年4月28日にハピリンは開業を迎えました。

現在、ハピリンにはプラネタリウム「セーレンプラネット」（命名権はセーレンが取得）をはじめ、多目的ホール「ハピリンホール」、福井市総合ボランティアセンター、福井市観光物産館、飲食店、物販店、そしてマンションなど、多様な施設が一体となっており、市民の生活を豊かにする空間となっています。

名称の由来は、公募によって選ばれ、「福井」の「福」と「井」を英語のHappyとRingで表現した、和製英語の造語です。幸福の輪が拡がることを願って名付けられました。

交通アクセスと今後の展望

ハピリンへのアクセスは非常に便利です。JR福井駅やえちぜん鉄道福井駅、福井鉄道福井駅停留所から徒歩ですぐの場所に位置しており、公共交通機関を利用して容易にアクセスできます。

ハピリンは、単なる商業施設や住宅街ではなく、福井市の活性化、そして地域社会の発展に大きく貢献する複合施設として、その役割を果たしています。今後も、福井市民の生活に密着し、愛される場所として、発展を続けることでしょう。

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