ハートポーズ

ハートポーズ：世界に広がる愛の表現

ハートポーズは、手や指でハートの形を作り、愛情や友情、感謝などの感情を表すボディーランゲージです。近年、世界中で広く普及しており、国や地域によって様々な表現方法が見られます。本稿では、ハートポーズの普及状況、バリエーション、起源などについて解説します。

日本におけるハートポーズ

日本では、胸の前で両手でハートを作るポーズや、二人で片手を合わせてハートを作るポーズが一般的です。2011年公開の映画『モテキ』のプロモーションで多用されたことが普及に大きく貢献したと言われています。近年では、案内ロボットやスポーツ選手もハートポーズを使用するなど、その使用範囲は広がりを見せています。例えば、2019年には北海道日本ハムファイターズの選手が、王柏融選手の来日初本塁打を祝福する際に、両手を頭に乗せたユニークなハートポーズで出迎えたことが話題となりました。

西洋におけるハートポーズ

西洋でも、手を使ってハートを作るポーズは古くから存在していましたが、2000年代後半以降、テイラー・スウィフトなどの著名アーティストが積極的に使用したことで、より広く普及したと言われています。広告やテレビ番組などでも頻繁に使用され、その認知度を高める一因となりました。

中国におけるハートポーズ

中国では、2017年夏に「おっぱいハート」チャレンジというSNSブームが起きました。これは、女性が片方の乳房と両手でハートを作る画像を投稿するというもので、日本や西洋にも波及するほどの大きな話題となりました。このブームは、ハートポーズの新たな表現方法を示すと同時に、その多様性と世界的な広がりを改めて示す出来事となりました。

韓国におけるハートポーズ

韓国では、頭上に両手を置くポーズや、親指と人差し指を交差させて小さなハートを作る「指ハート」ポーズなどが普及しています。「指ハート」は韓国発祥とされ、英語では「コリアン・フィンガー・ハート」と呼ばれることもあります。K-POPアーティストが考案した様々なハートポーズも存在し、楽曲の振り付けに取り入れられるなど、エンターテイメントの世界で積極的に活用されています。 代表的な例としては、「チュウハート」（今月の少女のチュウが起源）や「ルダハート」（宇宙少女のルダが起源）などが挙げられます。指ハートは、INFINITEのウヒョンが2011年に使い始めたことが流行のきっかけになったとされています。また、李明博元大統領も頭上に手を置くポーズを頻繁に使用していました。2018年の南北首脳会談では、康京和氏の提案で金正恩氏が指ハートを作ったことも話題となりました。

手話におけるハートポーズ

アメリカ手話では、「Heart」を表す動作として、片胸に両人差し指でハート型の軌跡を描く表現があります。「Love」は胸の上で両手こぶしを交差させる動作で、「I Love You」は「I」「L」「Y」の手話を組み合わせた表現となります。このように、ハートポーズは、ボディーランゲージとしてだけでなく、手話においても重要な役割を担っていることがわかります。

まとめ

ハートポーズは、国や地域によって様々な表現方法が存在し、その普及過程も多様性に富んでいます。著名人の使用やSNSの流行など、様々な要因が複雑に絡み合いながら、世界中で愛されるボディーランゲージとして進化を続けています。今後も、新たなバリエーションや表現方法が生まれる可能性があり、その動向に注目していく必要があるでしょう。

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