パシフィックフィルハーモニア東京

パシフィックフィルハーモニア東京

パシフィックフィルハーモニア東京は、東京を中心に活動するプロのオーケストラであり、東京都における音楽文化の発展に寄与することを目指しています。当オーケストラは、東京芸術劇場において年に7回、サントリーホールでは年に2回の定期演奏会を開催しており、さらに2023-2024シーズンからは東京オペラシティで年3回、練馬文化センターおよび武蔵野音楽大学ベートーヴェンホールで年1回の演奏会も追加される予定です。

沿革

パシフィックフィルハーモニア東京は、1990年に内藤彰を音楽監督として迎え、「東京ニューシティ管弦楽団」として発足しました。日本のプロオーケストラとしては国内9番目の存在であり、当初は東京合唱協会と協力して、モーツァルトの『レクイエム』やロッシーニの『スターバト・マーテル』といった声楽作品を取り上げていました。

その後、2005年に曽我大介が客演指揮者として活動を開始し、2006年には首席指揮者に就任しました。彼の指導の下で、オーケストラはクオリティの向上を図り、2009年にはアンドレイ・アニハーノフを客演指揮者として迎えるなど、指揮者チームが充実していきます。2014年には曽我大介が正指揮者に就任したことで、オーケストラの運営がさらに強化されました。

2019年には日野洋一が理事長に、2021年には飯森範親がミュージック・アドヴァイザーに就任し、2022年にはオーケストラ名を「パシフィックフィルハーモニア東京」と変更しました。また、その年から飯森範親が音楽監督に、園田隆一郎が指揮者に就任し、新たなスタートを切りました。

特徴

当オーケストラは、NHK交響楽団や東京フィルハーモニー交響楽団と異なり、法人格を持たず、楽団員の自主運営によって成り立っています。2009年には一般社団法人となり、活動の基盤が一層固まりました。定期演奏会の内容も工夫が凝らされており、特に最近ではドイツの楽譜出版社ブライトコプフから出版されたベートーヴェンの交響曲や、ブルックナーの未演奏の稿などを取り入れることで、独自の魅力を発揮しています。

また、近年は演奏会の回数を増やし、多彩なプログラムを展開することで、聴衆のニーズに応えています。さらに、定期演奏会で演奏されたブルックナーの交響曲のライブ録音は、CD化され市販されるなど、広く一般に音楽を届ける努力も行っています。

海外公演も積極的に行っており、2007年には上海、2009年にはベトナムへの演奏旅行を実施するなど、国際的な活動も展開しています。これにより、国内外の様々な音楽ファンを魅了し、多くの支持を得ています。

パシフィックフィルハーモニア東京は、音楽への情熱とプロフェッショナリズムを持ったオーケストラであり、これからも多くの名曲を耳にする機会を提供し続けることでしょう。

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