パセリ

パセリ（Petroselinum crispum）

パセリは、セリ科に属する二年草で、一般的に料理に使われるハーブの一つです。和名では「オランダゼリ」という名称でも知られ、フランス語では「ペルシ」、中国語では「香芹」と呼ばれています。パセリにはさまざまな品種が存在し、中でもカーリーパセリやイタリアンパセリが一般的です。特に、葉が縮れているタイプが広く利用されています。

特徴

パセリは、生育期間中に30から60センチメートルの高さに成長し、鮮やかな緑色を持っています。葉は濃緑で光沢があり、密集した複葉を形成します。二年目の夏から秋には約60センチメートルの高さの花茎を伸ばし、特徴的なセリ科の複散形花序に黄緑色の小さな花を咲かせます。また、果実は平たい楕円形をしています。

歴史

原産地は地中海沿岸の南イタリアやアルジェリアとされています。古代ローマ時代から料理に取り入れられ、世界の多くの場所で栽培されるようになりました。日本には18世紀末にオランダ人によって持ち込まれ、当初は長崎で栽培されていましたが、明治時代に入ってから本格的な栽培が始まりました。

栽培方法

パセリは春、初夏、秋とさまざまな時期に播種され、通常は春と秋に栽培し通年収穫できるように管理されます。育苗の際は、育苗箱に種を撒いてから苗を育て、最終的には株間25センチメートル程度で植え付けます。生育に最適な気温は5度以上であり、冷涼な気候を好むため、温暖な地域でも夏の高温には注意が必要です。

食用の特徴

旬は冬にあり、その時期の葉は色が濃く、みずみずしいのが特徴です。日本では主に、料理の付け合わせや飾りとして利用されることが多く、フレッシュな状態で食べられることもあります。ヨーロッパでは香りが少ないイタリアンパセリが一般的です。

栄養価

パセリは非常に栄養価が高く、ビタミンA、C、カルシウム、鉄分を豊富に含んでいます。特に食欲を増進させるアピオールは、消化を助ける作用もあります。また、パセリには防腐効果もあり、食中毒予防に寄与することが期待されています。

保存方法

保存には湿ったペーパータオルで包んだ後、ポリ袋に入れ冷蔵庫保存が適しています。冷凍する際は、パセリを刻んでから保存袋に入れ冷凍庫へ移します。

薬効

消化不良や食欲不振に効果があると言われ、生葉や青汁としての消費が推奨されています。ただし、過剰摂取は危険であり、妊娠中の飲用は避けるべきとされています。また、皮膚に直接塗布する際は注意が必要です。

まとめ

このように、パセリは料理に使われるだけでなく、栄養価や薬効も兼ね備えている優れたハーブです。健康に良い影響を与えるため、積極的に食生活に取り入れていきたいですね。

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