ヒシイグアス

ヒシイグアス：中山競馬場の帝王

2016年1月22日生まれのヒシイグアスは、日本中央競馬会（JRA）に登録された競走馬です。その馬名は冠名に、アルゼンチン最大のイグアスの滝を組み合わせたもの。デビューから引退まで、数々のレースを戦い抜き、特に中山競馬場での活躍は際立っていました。

若き日の挑戦

2歳（2018年）11月、東京競馬場での新馬戦でデビュー。惜しくも2着に終わりましたが、続く中山競馬場の未勝利戦で初勝利を挙げます。その後、若竹賞も制し、勢いに乗ってスプリングステークスに挑戦。結果は5着と悔しい結果に終わりましたが、その才能を垣間見せる走りでした。続くラジオNIKKEI賞では1番人気に支持されながら9着と低迷。このレース以降、休養を挟む期間が増えていくこととなります。

3歳～5歳：覚醒と重賞制覇

3歳（2019年）は、勝利こそ少ないものの、着実に経験を積み重ねます。4歳（2020年）になると、石和特別で2勝クラスを制覇。その後も連勝を重ね、5歳（2021年）には、中山金杯で重賞初制覇を成し遂げます。続く中山記念でも勝利し、勢いは止まりません。しかし、初G1挑戦となった天皇賞（秋）では5着。続く香港カップでも2着と、勝利には届きませんでしたが、世界レベルの競走でも高い競争力を見せつけました。

6歳～7歳：逆境と復活

6歳（2022年）は、大阪杯4着、宝塚記念2着と好走を続けますが、レース後には熱中症で生死の境を彷徨う事態に。長期の療養を経て、7歳（2023年）に復帰。8カ月ぶりの実戦となった中山記念で、見事な復活勝利を飾ります。その後も国内レースで活躍し、二度目の香港カップでは3着と健闘しました。

8歳：引退

8歳（2024年）シーズンは、中山記念で11着と敗れましたが、クイーンエリザベスII世カップに招待を受け、海外遠征。5着に終わり、同年の11月16日付けでJRAの競走馬登録を抹消。長きに渡る競走馬生活に幕を閉じ、引退後は中山競馬場で乗馬として第二の人生を歩むことになります。

中山競馬場との特別な絆

ヒシイグアスは、中山競馬場で9戦5勝2着2回と抜群の成績を残しました。そのことから、「中山巧者」、「中山将軍」という異名でメディアに取り上げられることもありました。中山競馬場が、ヒシイグアスにとって特別な場所であったことは間違いありません。

血統

母ラリズは、アルゼンチン産馬で、短距離を得意とする競走馬でした。アルゼンチンのGIII競走を2勝、GI競走でも2着と、優れた競走能力を持っていました。ヒシイグアスの能力は、この母方の血統にも影響を受けていると考えられます。

まとめ

ヒシイグアスは、華麗なる走りで多くのファンを魅了した競走馬でした。幾多の困難を乗り越え、数々の重賞競走で優勝。特に中山競馬場での活躍は、その名を永遠に語り継がれるものとなるでしょう。その活躍は、日本の競馬史に新たな一ページを刻んだと言えるでしょう。

もう一度検索