ビックリマンワールド

ビックリマンワールド

『ビックリマンワールド』は、1987年10月30日にハドソンがリリースしたPCエンジン向けのアクションロールプレイングゲームです。このゲームは、1987年から1989年に放送されたテレビ朝日系のアニメ『ビックリマン』を基にしています。物語は、主人公であるヘッドロココがスーパーゼウスの指令で、始祖ジュラを退治するために旅に出るという内容です。

ゲームの背景と開発

本作はウエストンが開発し、待望のPCエンジンへの移植が実現しました。元々はセガからアーケード用に発表された『ワンダーボーイ モンスターランド』を基にしており、リリースからわずか2ヶ月後に登場したため、ゲームのクオリティは高く、攻略法もほとんど通用します。PCエンジンのローンチタイトルの一つでもありました。

ゲームシステム

基本的なゲームの進行は『モンスターランド』を踏襲しており、面クリア方式で進行します。各面には制限時間が設けられており、時間切れになるとライフが減少します。敵からドロップされるハートやビッグハート、道中で手に入る砂時計を取得することで、制限時間を回復できる仕組みになっています。また、ライフゲージが尽きるとゲームオーバーとなります。

主な違い

『モンスターランド』との違いとして、プレイヤーキャラクターやボスキャラクター、ショップの店員が『ビックリマン』のキャラクターに置き換えられていることが挙げられます。この変更に伴いセリフも改訂されるなど、ゲーム全体の雰囲気が変わっています。特に、グラフィック処理やキャラクターの動きに工夫が施されています。

例えば、キャラクターが障害物の後ろに隠れる際に特別なマスク処理が無い点や、敵キャラの耐久力表示が青一色で固定されている点も、プレイに影響を与えます。また、入店時に扉をノックしないことや、エンディングがスーパーゼウスの一言のみという点も特徴的です。いくつかのアイテム取得時には1/30秒程度画面が停止することもあり、これらの仕様がゲーム体験に影響を与えています。

キャラクターたち

主要キャラクター

• - ヘッドロココ: 主人公で、第9弾ヘッド。始祖ジュラを退治するために旅立ちます。
• - スーパーゼウス: 第1弾ヘッドで、旅の途中で武器を提供し、ヒントを与えます。
• - サタンマリア: 第5弾ヘッドで、ボスキャラクターとして登場します。
• - ヘラクライスト: 第7弾ヘッドでショップの店員としてプレイヤーをサポートします。

その他にも、シャーマンカーン、スーパーデビルなど、多彩なキャラクターが登場し、各自が異なる役割を果たします。これにより、プレイヤーは多様な体験をすることができます。

評価

ゲーム誌『PC Engine FAN』の読者投票では、19.76点（満30点）という評価を得ており、当時のPCエンジンソフトの中では347位という位置づけです。一方、発売当時の雑誌『Beep』では「ソックリマンワールド」と揶揄されたこともあり、賛否が分かれましたが、ゲーム本『懐かしゲーム機大百科 PCエンジン完全ガイド 1987-1999』では高い再現性が評価されています。

まとめ

『ビックリマンワールド』は、キャラクターやストーリー、システム面において独自の進化を遂げた作品であり、アニメファンやゲーム好きからの支持を受けてきました。このゲームは、当時のファミコンソフトや他のアーケードゲームに比べても特徴的な立ち位置を持ち、現在でも多くのゲームファンに親しまれています。

もう一度検索