ビッグウルフ

ビッグウルフ

ビッグウルフは、日本の競走馬として知られており、特に2003年における活躍が際立っています。彼はユートピアやナイキアディライトとともに、3歳ダート界の強豪として名を馳せ、ジャパンダートダービーの勝者となりました。

経歴

ビッグウルフは2002年11月に競走馬としてのキャリアをスタートしました。主にダートレースでの出走を重ね、デビューから3歳春にかけてとても順調な成績を収めました。特に、2003年の春にはヒヤシンスステークス、伏竜ステークス、そして兵庫チャンピオンシップという3つのレースで連勝を果たします。

ヒヤシンスステークスでは、他の馬に比べて圧倒的な強さを見せつけ、9馬身差で勝利を収めました。また、兵庫チャンピオンシップでは絶望的なスタートからでも見事に逆転勝利を遂げ、彼の実力を証明しました。ユニコーンステークスでは一時6着に終わりますが、名古屋優駿においては1分58秒6というコースレコードを樹立し、再び王者の座に立ちました。

ジャパンダートダービー

2003年7月8日、ビッグウルフは大井競馬場で行われたジャパンダートダービーに出走します。このレースは3歳ダートの頂点を決定する重要な一戦で、馬場状態は前日の雨で重くなっていました。1番人気にはユートピアが君臨し、ビッグウルフは単勝4.1倍の2番人気として出走しました。

レースではナイキアディライトが逃げる形からスタートし、ユートピアは2番手につけ、ビッグウルフは5番手からの追走となりました。3コーナーでユートピアが仕掛けると、タフな競り合いが展開されます。その後、直線で残り200ｍを切ったところで、ビッグウルフが外から強襲、ユートピアとの壮絶な叩き合いが続く中、ハナ差で勝利を収めました。

武豊騎手は、ビッグウルフのレースについて「イメージ通りの競馬ができた」と振り返っています。また、日刊競馬の吉川彰彦氏は、もし距離が2000メートルであれば双方の馬の実力は拮抗していると分析し、ビッグウルフの怪物的なポテンシャルを評価しました。

3歳秋から晩年

その後、ビッグウルフは3歳秋に盛岡のダービーグランプリで再びユートピアに敗れ、続くジャパンカップダートでは13着と厳しい結果となります。古馬との戦いでも成績は振るわず、ナイキアディライト、ユートピアの戦績と比較して彼をとりまく世代レベルへの疑問の声も上がりました。2004年には、帝王賞やマイルチャンピオンシップ南部杯で3位に入るものの、ダービー優勝以来の勝ち星は挙げられませんでした。

5歳を迎えた2005年9月には園田競馬に移籍しましたが、同年12月1日の園田金盃において競走中に故障を発生。結果として左前脚の開放骨折により、予後不良となり安楽死の処置が取られました。ビッグウルフは5歳で命を落とすことになりました。

競走成績と血統

ビッグウルフの競走成績は、純粋な能力を引き出すことができた時期があった一方で、晩年はつらい競争が続く結果となりました。血統的には小岩井農場の名牝フロリースカツプの流れを汲み、名馬との関係も持っています。

外部リンクや他の競走馬成績情報は、netkeibaやスポーツナビ、KEIBA.GO.JP、JBISサーチで確認することが可能です。

もう一度検索