ピクシーナイト

競走馬ピクシーナイトの競走生活

2018年5月14日生まれのピクシーナイトは、一口馬主法人シルクレーシングより募集された競走馬です。母名の一部と「騎士」を組み合わせた、洗練された名前が付けられました。ノーザンファームで育成され、栗東の音無秀孝厩舎に入厩。恵まれた環境で競走馬としてのキャリアをスタートさせました。

2歳時：デビュー戦を勝利で飾る

2020年9月、中京競馬場での2歳新馬戦でデビュー。福永祐一騎手を迎え、見事な逃げ切り勝ちを収め、華々しいデビューを飾りました。続く秋明菊賞では出遅れが響き3着に敗れましたが、潜在能力の高さを示唆するデビューシーズンとなりました。

3歳時：重賞初制覇とGI制覇

3歳になったピクシーナイトは、シンザン記念で重賞初制覇を達成します。4番人気ながら、好スタートから押し切り、大きな注目を集めました。この勝利は、鞍上の福永祐一騎手にとってもJRA通算2400勝達成という節目の勝利となりました。

続くNHKマイルカップを目指しアーリントンカップに出走するも4着。NHKマイルカップでは12着と結果を残せませんでしたが、続くCBC賞では2着と健闘。セントウルステークスではレシステンシアにクビ差の2着と惜敗しましたが、その実力を見せつけました。

そして迎えたスプリンターズステークス。ピクシーナイトはスタートから積極的に先行し、直線でレシステンシアを差し切ってGI初制覇を成し遂げました。3歳馬によるスプリンターズステークス勝利は14年ぶり、父モーリス産駒としても初のGI勝利という快挙でした。さらに、曾祖父グラスワンダーからの父子4代GI制覇という歴史的な記録も達成しました。

香港スプリントでの落馬事故と長期休養

香港スプリントでは、落馬事故に巻き込まれ、左前脚の橈側手根骨に剥離骨折を負ってしまいました。手術を受け、長期休養を余儀なくされました。

4歳時：怪我からの復帰への道

4歳時は1年間の休養期間を経て、地道なリハビリを行い、徐々にトレーニングを再開しました。関係者の尽力とピクシーナイトの頑張りによって、復帰への道筋が見えてきました。

5歳時：復帰と引退

5歳となり、復帰を目指しトレーニングを積みましたが、復帰戦の高松宮記念では13着と結果を残せませんでした。その後も思うような結果が出せず、12月23日の阪神カップを最後に現役を引退。北海道日高町のブリーダーズ・スタリオン・ステーションで種牡馬としての第二のキャリアをスタートさせました。

血統と活躍馬

ピクシーナイトの半弟には、ラジオNIKKEI賞を制したフェーングロッテンがいます。また、4代母には米G1ヴァニティハンデキャップ優勝馬のA Kiss for Luckがいるなど、良血を受け継いでいました。

まとめ

ピクシーナイトは、短くも華々しい競走生活を送りました。GI制覇という偉業を達成した一方、怪我からの復帰という困難にも直面しました。その過程で、多くの関係者の努力とピクシーナイト自身の才能、そして強い意志が感じられます。種牡馬としての活躍にも期待がかかります。今後の活躍に注目しましょう。

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