フィラ

FILA（フィラ）について

FILA（フィラ）は、1911年にイタリアのビエッラ市でフィラ兄弟によって創立されたスポーツ用品メーカーです。もともとはニット素材の工場としてスタートしましたが、その後アンダーウェアの販売を始め、1970年代にはスポーツウェアの分野に進出しました。特にテニスウェアでは、従来の白一色から色を提案して注目を集めました。1976年には、フィラのウェアを着たテニス選手ビョルン・ボルグがウィンブルドンで優勝し、ブランドの知名度は一気に高まりました。

歴史の変遷

フィラは、自動車メーカーのフィアットの関連企業としても活動していたため、モータースポーツのユニフォーム制作にも関与していました。しかし、2003年にアメリカの投資ファンドに売却され、ニューヨークを拠点として再編成を行いました。その後、2007年には韓国のフィラコリアにグローバル事業権を逆買収され、その結果本部が韓国ソウルに移転しました。そして2010年には韓国市場に上場を果たしました。

中国市場での発展

フィラは中国市場でも活動を展開し、2009年にアンタスポーツがフィラの中国事業を買収しました。2019年にはフィラの中国における売上高が147億7700万人民元（約2215億円）に達するなど、急成長を見せています。

日本における展開

日本では、1987年にカネボウがフィラブランドのライセンスを展開していましたが、2006年に契約が終了し、その後伊藤忠商事が独占的契約を保有することになりました。90年代のリバイバルブームや様々なコラボレーション戦略により、若年層の支持を得て、2014年の売上は200億円、2019年には310億円に成長しました。

パートナー企業と製品展開

フィラは様々なパートナー企業と連携し、多岐にわたる商品を展開しています。例えば、株式会社アルペンではアスレチックウェアやスノーウェアを、ニッキー株式会社ではゴルフウェアや水着などを手がけています。また、株式会社栗原は帽子、株式会社丸紅フットウェアはフットウェアの製造を担当し、さらに様々な日用品やスポーツ用品が市場に流通しています。

アスリートとの提携

フィラは、女子プロゴルファーの木村彩子、西郷真央、天本ハルカといったアスリートとも提携しており、ブランドの顔としての役割を果たしています。

まとめ

FILAは、長い歴史を持ちながらも数度の所有権変更を経て、現在は韓国企業により展開されています。国内外で広がるその活動は、スポーツ市場において引き続き重要なプレイヤーであり続けています。これからも新たな挑戦を続け、革新を促していくことでしょう。

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