フラワーロック

花が踊る！懐かしの玩具「フラワーロック」シリーズ

1980年代後半から2000年代にかけて、タカラ（現タカラトミー）から発売され一世を風靡した玩具「フラワーロック」シリーズをご存知でしょうか？本稿では、この人気シリーズの歴史と魅力を紐解きます。

初代フラワーロック：音楽に反応して踊る花

1988年11月、タカラから発売された初代フラワーロックは、サングラスをかけ、楽器を持ったヒマワリやハイビスカスをモチーフにした、鉢植えの置物型玩具です。周囲の音に反応して、まるで踊るように動くユニークな仕掛けが特徴でした。

この玩具開発の背景には、1987年に発売された『のらくろクン』タイアップの「のらくろロック」の存在があります。「のらくろロック」は子供だけでなく大人にも人気を博し、その成功がフラワーロック誕生のヒントとなりました。

初代フラワーロックは、20代から30代半ばの若者を中心に爆発的な人気を誇り、日本国外では「ロックンフラワーズ」として販売されました。その売上台数は全世界で850万個にも及ぶ大ヒット商品となりました。

フラワーキューブ：太陽電池で動く小型シリーズ

2004年2月には、フラワーロックに似たコンセプトの「フラワーキューブ」が登場します。こちらは太陽電池を動力源とし、光に反応して揺れ動く仕組みです。小型の植木鉢を模したジョイントで繋げることで、複数のキューブが連動して動く様子を楽しむことができました。

フラワーキューブは、期間限定商品や地域限定商品、さらにはタカラの株主に配布された非売品など、多くのバリエーションが存在します。また、サボテンを模した「サボキューブ」やキノコを模した「マッシュキューブ」といった姉妹商品も発売され、シリーズは多様化していきました。

フラワーロック2.0：進化した光と音楽の演出

初代フラワーロック発売から20年後の2008年10月30日、タカラトミーは進化版「フラワーロック2.0」を発売しました。これはタカラトミーと三洋電機との共同開発によるもので、「ノースポールタイプ」と「コスモスタイプ」の2種類が展開されました。

初代フラワーロックの機能を継承しつつ、玩具としては初の試みとなる平面フルカラーLEDによる光の演出が追加されました。ユーザーボタンで光の色のパターンや輝度を調整できるほか、携帯音楽プレーヤーを接続して音楽を流すことも、本体同士を直列に接続することも可能でした。

その他関連商品：ミュージカン

タカラはフラワーロックシリーズ以外にも、清涼飲料水の缶が変形する玩具「ミュージカン」など、同様のユニークなギミックを持つ玩具を製造・販売していました。

まとめ：時代を超えて愛される玩具

フラワーロックシリーズは、その斬新なデザインとギミック、そして世界的な人気によって、多くの人の記憶に残る玩具となりました。音や光に反応して動く様子は、当時の人々を魅了し、現在でもコレクターアイテムとして高い人気を誇っています。これらの玩具は、単なる子供のおもちゃではなく、世代を超えて愛される、時代を彩ったエンターテインメントとして評価できるでしょう。

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