ブラックマトリクス

BLACK/MATRIXシリーズの概要

1998年にセガサターンで発売された『BLACK/MATRIX』（ブラックマトリクス）を皮切りに、ドリームキャスト、プレイステーション、プレイステーション2、ゲームボーイアドバンスと、様々なプラットフォームで展開されたシミュレーションRPGシリーズです。特徴的なのは、多くのキャラクターが羽を背負い、善悪が逆転した独特の世界観で描かれる、ダークファンタジーな世界です。各作品は独立した物語ですが、シリーズ全体を通して一貫した世界観が魅力となっています。

各作品の詳細

BLACK/MATRIX (セガサターン版)

1998年8月27日発売。完全予約限定生産という販売方法が話題となりました。
キャラクターデザイン：つちやきょうこ、シナリオ：ビトウゴウ。
発売当時の希少性から、中古市場で高額取引されるほどの人気作品となりました。
後にジャケットイラストを変更した再発売が行われ、シリーズ化のきっかけとなりました。

BLACK/MATRIX AD (ドリームキャスト版)

1999年9月30日発売。キャラクターデザインはそえたかずひろに変更。
セガサターン版からの変更点として、キャラクターデザインの変更に加え、サブキャラクターの容姿変化、ストーリーの加筆修正、マルチエンディング化、ハッピーエンド的なエピローグ追加などが挙げられます。
イベントシーンにはアニメーションやビジュアル演出が追加され、よりドラマチックな展開が楽しめます。

BLACK/MATRIX+ (プレイステーション版)

2000年2月14日発売。キャラクターデザインはつちやきょうこに戻り、ドリームキャスト版をベースに、セガサターン版に近いゲーム画面と演出に調整されています。
アニメーションではなくCGムービーが採用され、ドリームキャスト版と比較してストーリーが一部カットされています。
難易度選択（イージー、ノーマル、アドバンスド）が可能になり、エンディングも複数用意されています。
プレイステーション版は、ゲームアーカイブスでも配信されていましたが、2010年12月24日に配信が終了しました。

BLACK/MATRIX 2 (プレイステーション2版)

2002年3月28日発売。キャラクターイラストはつちやきょうこ、シナリオはシナリオ工房 月光が担当。
前作とは異なり、最初にヒロインを選ぶシステムではなく、シナリオの途中で複数ヒロインのルートに分岐するギャルゲー的な要素が加わっています。
戦闘画面は3Dになり、より臨場感のある戦闘が楽しめます。
ボイスは主人公のモノローグのみで、CGムービーやアニメーションは収録されていません。

BLACK/MATRIX ZERO (ゲームボーイアドバンス版)

2002年8月30日発売。キャラクターイラストは高野裕紀。

BLACK/MATRIX OO (プレイステーション版)

2004年5月13日発売。日本のプレイステーションで発売された最後の作品。シナリオは鈴木明日香。
基本的にBLACK/MATRIX ZEROのリメイクですが、設定やストーリーがアレンジされています。
複数のエンディングと、ミニゲーム専用のエンディングも用意されています。
ミニゲームには、過去作品の登場人物がゲスト出演するなど、ファンサービスも満載です。
* ドラマCD「ブラックマトリクス ダブルオー〜慟哭の爪痕〜前・後編」も発売されています。

ゲームシステム

シリーズを通して共通するシステム要素としては、サモンナイトシリーズに似た戦闘システム、HPが0になっても即死しないが、倒れた状態で攻撃を受けると死亡するルール、魔法や特殊技の発動に血液（BP）を必要とするシステムなどが挙げられます。また、各作品ごとに独自のシステムが導入されています。例えば、『BLACK/MATRIX OO』では、ペインリングというアイテムを装備してスキルを使うシステムが追加されています。

世界観とストーリー

シリーズ全体を通して、白き羽を持つ者と黒き羽を持つ者の対立、そして「愛」「自由」「正義」といった概念が現実とは逆転している独特な世界観が特徴です。主人公は、愛する女性（ヒロイン）を取り戻すために戦うことになります。各作品で舞台や登場人物は異なりますが、このダークファンタジーな世界観はシリーズを通して共通しています。

関連商品

小説、攻略本、コミックアンソロジー、サウンドトラックなど、多くの関連商品が発売されています。

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