ブロッキングベース

ブロッキングベースの導入と背景

ブロッキングベースは2023年9月5日から日本野球機構（NPB）で導入され、2024年シーズンからはメジャーリーグ（MLB）でも採用されることとなった重要な判定基準の一つです。このルールは、特定の状況下で走者の不利益を取り除くことを目的としています。

ルールの概要

ブロッキングベースのルールでは、走者が盗塁や走塁時に明らかにセーフのタイミングであった場合に、ボールが逸れたことによって野手がベースを塞いでしまうと、走者はセーフと見なされることになります。このルールは、従来の走塁妨害とは異なり、運用の変更により走者の権利を守ることに重点が置かれています。特に、牽制で帰塁する際に送球ミスがあった場合も、走者はアウトにはならずに残る権利を持つことが保証されています。

NPBの審判長である森健次郎氏は、「規則を変えるのではなく、運用を変える」と述べており、透明性と公平性を重視する姿勢が伺えます。しかし、ルール適用開始後には、ブロッキングベースが実際に適用されたケースはまだ報告されていないため、その影響はまだ未知の部分が多いと言えます。

ルール制定の経緯

この新たなルールの制定に至った背景には、2023年8月18日に横浜スタジアムで行われた試合が大きな影響を与えています。この試合では、横浜DeNAベイスターズの熊谷敬宥選手が二盗を試みた際、セカンド方向に逸れた送球によって、ショートの京田陽太選手がベースを塞いでしまうという状況が発生しました。

この際、二塁塁審の小林和公氏はタイミングがセーフだと判定しましたが、実際には京田選手がベースを完全に塞いでしまったため、熊谷選手はベースに触れることができず、最終的にはアウトとなりました。これに対して横浜DeNAの三浦大輔監督がリクエストを行った結果、長時間のビデオ判定が行われましたが、最終的に審判はアウトの判定を下しました。この一連の流れが、阪神の岡田彰布監督による抗議を引き起こし、球団からセントラル・リーグに意見書が提出されることになりました。

このような状況が重なり、ブロッキングベースという新たなルールが誕生することとなりました。これにより、走者の権利が保護される新しい基準が設けられたのです。

相互作用

NPBでの導入を受けて、MLBも同様のルールを採用することを決定しました。これにより、国際的な野球のルールが統一され、同じような状況下での判定の一貫性が向上することが期待されています。また、マイナーリーグでは数年前からテストが行われていましたが、NPBの決定を受けた形でMLBでも導入が決まりました。

まとめ

ブロッキングベースは、日本のプロ野球において走者の不利益を防ぐためのルールとして位置付けられており、メジャーリーグでも適用が見込まれています。今後、このルールが試合にどのような影響を与えるのか、ファンや選手たちの反応が注目されます。

もう一度検索