プリムラ

プリムラ（Primula）

プリムラはサクラソウ科に属する園芸植物で、日本でも愛されている花の一種です。もともとはヨーロッパを中心に原種や変種が自生し、さまざまな品種改良が行われてきました。サクラソウ属の植物には、日本独自の古典園芸植物である日本桜草も属しますが、この記事では特にヨーロッパ由来の品種に焦点を当てます。

プリムラの系統

プリムラには多くの品種があり、代表的なものとして以下のようなものがあります。

• - プリムラ・ポリアンサ（P. polyantha）

この品種は、イギリスに自生する野生植物が園芸化されたもので、17世紀に登場しました。19世紀には「ゴールドレースド・ポリアンサス」として知られる美しい品種が生み出され、その後も様々な系統が育種されています。特にアメリカでは、多くの種が花壇用として流通しており、趣味家向けにはバーンヘヴンの「カウチン系」などがあります。最近の品種は花茎が低くなる傾向がありますが、花の大きさで異なるタイプを識別できます。

• - プリムラ・ジュリアン（P. × juliana）

プリムラ・ポリアンサとプリムラ・ジュリエの交配種で、1972年に坂田種苗から発売されました。この品種は特に人気があり、さまざまなカラーや形状があります。相関する品種名「ポリアン・ジュリアン」としても知られています。

• - プリムラ・マラコイデス（P. malacoides）

中国原産で、可愛らしい花を咲かせるケショウザクラとしても知られています。特に白やピンクの花色が魅力的です。

• - プリムラ・オブコニカ（P. obconica）

トキワザクラとも呼ばれ、中国西部に自生する品種です。比較的扱いやすく、一般的に栽培されています。

その他の有名な種

• - プリムラ・アリオニイ（P. allionii）

この小型種はヨーロッパアルプス南部に自生し、多くの人気品種があります。特に山草園芸界では重宝されています。

• - プリムラ・マルギナタ（P. marginata）

藤色の花を持つこの種は美しい外見であり、特にアリオニイとの交雑種も存在します。

• - プリムラ・アウリクラ（P. auricula）

明るい黄色い花が特徴で、オーリキュラの原種の一つです。欧州の山岳地帯に自生しています。

• - プリムラ・アルピコラ（P. alpicola）

ヒマラヤから中国雲南省にかけて自生し、ロックガーデンで栽培されることが多い品種です。

• - プリムラ・ファリノサ（P. farinosa）

ヨーロッパ産で、バラ色の花を咲かせ、最近日本でも注目されています。これらの多彩なプリムラの中で、日本に自生するサクラソウ（P. sieboldii）は古典園芸植物として独自に扱われています。

花言葉

プリムラには「永続する愛情」や「富貴」といった花言葉があり、神秘的で美しい存在として多くの人々に愛されています。これらの特性から、家庭の庭や公園で春の訪れを告げる花として親しまれています。このように、プリムラは多様な特性を持つ魅力的な植物であり、観賞植物としての価値も高いのです。

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