プレイヤーキラー(PK)とは?オンラインゲームにおけるプレイヤー間の殺害行為
オンラインゲーム、特に多人数参加型オンラインロールプレイングゲーム(MMORPG)や、複数プレイヤー参加型オンラインRPG(MORPG)において、他のプレイヤーを攻撃するプレイヤーを「プレイヤーキラー(Player Killer、PK)」と呼びます。その行為を「プレイヤーキル(Player killing)」と言います。PKは、アイテム強奪を目的とした単純な略奪行為とは明確に区別される場合もあります。
PvP(Player versus player)モードがゲームの仕様として存在する
オンラインゲームでは、PKとPvPは異なる概念です。PvPはプレイヤー同士の対戦を指し、PKは、PvPモードにおいても、双方の同意なく攻撃を行う行為を指すためです。PKは、PvPとは異なり、
オンラインゲーム全般で使われる概念です。チーム対戦型ゲームでは、味方を攻撃するプレイヤーを「チームキラー(Team Killer、TK)」と呼び、その行為を「チームキル(Team Killing)」と言います。誤って味方を攻撃する場合は「フレンドリーファイア(FF)」と呼ばれ、意図的でない限り問題になりにくいですが、意図的なFFやTKは悪質なPKとみなされます。
PKの歴史と進化
初期のMORPG『ディアブロ』では、リアルな命中判定により、プレイヤー同士の攻撃が常時発生可能でした。死亡するとアイテムを失う仕様だったため、PKは盛んに行われていました。地上での魔法攻撃制限や、悪質PKerへの賞金首制度などが導入されるなど、批判も存在しましたが、初期プレイヤーはPKを否定的に捉えるプレイヤーは少数派でした。
MMORPGの台頭により、PKの規模と被害は拡大しました。PKは少数派であり、同志との出会いは稀だったため、PK集団の組織化が進みました。集団で襲うことで成功率を高められることや、PK専用のコミュニティ形成が組織化を促進しました。
オンラインゲームの普及とライトユーザーの増加により、PKへの反発が高まりました。運営会社はユーザー獲得・維持のため、PKを制限する傾向を強めました。『
ウルティマオンライン』では、PK可能なエリアと不可能なエリアを分けるなど、対策が講じられました。
PKの種類と目的
PKには、実利的なものと非実利的なものがあります。
実利的なPK
アイテム強奪:装備品をドロップする仕様のゲームでは、PKはアイテム獲得の手段となります。
PKフラグの利用:弱い装備でPKを挑み、反撃された後に本気装備で攻撃する戦法もあります。
狩場・資源独占:有利な場所や資源を独占するためにPKを行うケースも存在します。
BOT対策:BOT排除のためにPKを行うプレイヤーもいます。
ゲームシステム利用:特定の悪名度を必要とするクエストや、アクセス制限のある港へのアクセス手段としてPKが用いられる場合もあります。
アカウント乗っ取り:不正アクセスによる
アカウント乗っ取りと連携して、高価値アイテムの強奪を目的としたPKが行われるケースもあります。
非実利的なPK
グループ間の抗争:所属グループ間の対立がPKの原因となる場合があります。
力の誇示:低レベルプレイヤーやPvPに不向きなプレイヤーを狙うことで、優越感や力を示そうとする行為です。
差別:外国人プレイヤーや特定の人種・民族を標的にするPKもあります。
私的制裁:
リアルマネートレーディングやBOT利用など、ゲーム規約違反への私的制裁としてPKを行う場合があります。
その他のPK関連用語
MPK(Monster Player Killer):モンスターを利用した間接的なPK。
FPK(Flag Player Killer):プレイヤーの状態(フラグ)を悪用したPK。
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DK(Dog Killer):ペットキャラクターを殺す行為。
PKへのペナルティ
PKを許容するゲームでは、ステータス低下などのペナルティが課せられます。ペナルティの重さはゲームによって異なり、軽いものは短時間で解消できますが、累積するタイプのペナルティは解消に時間がかかります。PKを禁止するゲームでは、運営規約違反として
アカウント停止などの厳しい処分が下される場合があります。悪質・執拗なPK行為は、ゲーム運営上の問題として対処されます。
MMORPG以外のPK
FPSでは、味方を攻撃する行為を「フレンドリーファイア(FF)」または「チームキル(TK)」と呼びます。対戦型シューティングゲームやクライム・アクションゲームでも、同様の行為が見られます。
PKに対するプレイヤーの認識
PKは、ゲームの性質への不理解からくるものという見方があります。しかし、他者のプレイを阻害する行為としてPKを嫌悪するプレイヤーも多く、ゲームデザインやプレイヤーコミュニティによってPKへの認識は大きく異なります。
PKを扱った作品
PKをテーマにした作品も数多く存在します。
漫画、ゲーム、小説など、様々な媒体で表現されています。