プータロー

プータローとは

プータローは、就労が可能な年齢にあるにもかかわらず、無職の状態である人々を指す言葉です。この俗称は、通常「プー」と略されることもあり、また「プー太郎」として表記されることも存在します。しかし、プータローと混同されやすい概念として「ニート」がありますが、ニートは教育を受けておらず就労もしていない年齢15歳から34歳の人々を指すため、プータローとは明確に区別されます。さらに、プータローは一般的に蔑称として受け取られるため、新聞やテレビなどのマスメディアではあまり使われることはありません。唯一の例外として、1998年に放送されたテレビドラマ『PU-PU-PU-』では、プータローをテーマにした内容で使用されていました。

プータローの語源

この言葉の由来は戦後の横浜に遡ります。当時の日雇い労働者たちは、主に沖仲仕や陸仲仕として働いていました。田中清玄の証言によると、当時の横浜において「風来坊」と呼ばれる人々がいて、彼らは仕事を求めて緑橋（現在の桜木町駅近く）に立っていたと言います。これらの人々が雇われて「風太郎」と呼ばれるようになったのが、プータローの始まりです。例えば、生島治郎は1950年代に経験した沖仲仕について、「この人夫がいわゆるプー太郎というヤツで、横浜のドヤ街にいくらもごろごろしていた」と述べています。また、彼は「プー太郎」は「ニコヨン」という別名でも知られ、これは当時の日給240円に由来します。手配師が集めたプータローを、会社が日給制で雇い入れる一方で、手配師は会社からもらった日当からピンはねして、プータローには240円だけを支給する仕組みが存在していました。

その他の情報

興味深いことに、岩手県八幡平市には「プータロ村」という名前の村がありますが、これはプータローの村ではなく、フィンランド語で「木の家」という意味です。また、作家の山田風太郎という名前は、俗説としてプータローに由来するという話がありますが、実際は山田が以前に使用していた「風」という文字の筆名に基づいています。山田はかつて「かぜたろう」と読むこともあり、この俗説は誤りとされています。

関連項目

プータローに関連する言葉としては、ニート、フリーター、差別用語、フーテン、ダメンズなどがあります。これらの用語は、特定の社会的状況や状態を示すものであり、しばしばプータローと共に言及されます。

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