ボシュロム

ボシュロム（Bausch + Lomb）

ボシュロムは、カナダケベック州ラヴァルに拠点を持ち、眼科用医療製品を製造する企業です。コンタクトレンズやそれに関連する製品、さらには医薬品、眼内レンズ、眼科手術用機器まで幅広く扱っています。1853年にアメリカのニューヨーク州ロチェスターで、眼鏡職人のジョン・ボシュと家具職人のヘンリー・ロムによって創業され、以来150年以上の歴史を有しています。

歴史的背景

ボシュロムの創業者であるジョン・ボシュは1849年にドイツからアメリカに移住し、ヘンリー・ロムと共に小さな工場を設立しました。初めは片眼鏡の製造から始まりましたが、1861年には硬質ゴムの眼鏡フレームなど、製品の幅を広げていきました。南北戦争時には、材料の高騰によって硬質ゴム製眼鏡の需要が増加し、さらなる成長につながったのです。

1876年には顕微鏡の製造を始め、フィラデルフィア万国博覧会での受賞も行い、製品の多様化を図りました。19世紀末には、ドイツのカール・ツァイス社と提携し、高品質の光学レンズを生産。これにより、ボシュロムは眼科機器の一大メーカーへと成長しました。

20世紀初頭の発展

ボシュロムは、アメリカの戦争に伴う需要にも支えられ、光学測定用の高精度レンズを製造しました。1902年には新しいレンズ作りの手法を開発し、時間や材料の節約に成功します。セグミュラー社との合弁会社を設立し、さらなる発展を遂げました。

第一次世界大戦や第二次世界大戦の影響で、軍需品の生産が増加し、特に表彰されたのは、1936年に開発された「レイバン」。このサングラスは今も広く知られており、ボシュロムのブランドのひとつとして、今日でも人気を誇っています。

戦後の革新

戦後の時代、ボシュロムはシネマスコープ用レンズや、1971年に発売したソフレンズという名のヒドロゲルコンタクトレンズなど、多くの技術革新を実現しました。これらは業界に大きな影響を与え、コンタクトレンズ市場でも革新が進みました。1980年代半ばからは組織の再編が行われ、サングラス部門はレイバンブランドとして独立し、さらなる販売拡大を見せることになりました。

現在のボシュロム

現在、ボシュロムは世界36カ国で従業員を約13,000人雇用し、国際的に事業を展開しています。2006年には22億9000万米ドルの売上高を記録し、コンタクトレンズの最大手メーカーとしてその地位を確立しています。今後もさらなる革新と成長を期待される企業です。

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