ボニファシオ・グローバルシティ

ボニファシオ・グローバルシティ（Bonifacio Global City, BGC）は、フィリピンのマニラ首都圏に位置するタギッグ市にある、活気あふれるビジネスの中心地です。マニラ中心部から南東へ約11キロメートルの場所に位置し、かつてはフォート・ボニファシオという軍事基地の一部でした。

歴史的背景と開発

この地区は、フィリピン大統領府の管轄下にある基地転換・開発局（BCDA）が、旧ボニファシオ駐屯地（フォート・ボニファシオ）の軍用地の一部を売却したことにより、再開発が進められました。かつてはフィリピン陸軍司令部の一部であったこの地は、BCDAとボニファシオ土地開発公社（BLDC）のパートナーシップによって、1995年から大規模な都市開発が始まりました。その後、アヤラ・コーポレーションとカンポスグループがBLDCの株式を取得し、現在はBCDAとこの2社がフォート・ボニファシオ開発公社を運営し、マスタープランを監督しています。

行政区分の争い

ボニファシオ・グローバルシティは、その行政区分を巡って、マカティ、タギッグ、パテロスの3つの自治体間で争われてきました。最終的に、2008年6月27日にマカティ側の訴えが棄却され、タギッグ市の管轄下に置かれることが確定しました。

教育と医療

BGCには、質の高い教育機関と医療施設が集まっています。セントルーク・メディカルセンターは、同地区内にグローバルシティ病院を運営し、高度な医療を提供しています。また、ユニバーシティ・パークウェイ地区には、フィリピン大学システム（ディリマン校、オープンユニバーシティを含む）やデラサール大学をはじめとする、多くの教育機関があります。これらの大学は、この地区で働く専門家向けに大学院プログラムを提供しています。その他にも、マニラ指導者国際キリスト教学校、ブリティッシュ・スクール・マニラ、インターナショナルスクール・マニラ、マニラ日本人学校、フィリピン韓国国際学校、エベレストアカデミー・マニラ、STIカレッジ、MGCニューライフ・クリスチャンアカデミー・グローバルシティ、トレストン国際カレッジ、エンデルン・カレッジなど、多様な教育ニーズに応える施設が充実しています。

交通アクセス

BGC内の移動には、ボニファシオ・トランスポート・コーポレーションが運行するBGCバスが便利です。ジプニーやUVエクスプレスも利用可能で、これらの交通機関は「アヤラモール・マーケット！マーケット!」にターミナルがあります。また、陸上交通フランチャイズ規制委員会は、ブエンディア駅、ヒル・プヤット駅、SMシティ・ノースEDSA、FTI駅との直通バス路線を運行しています。BGCはMRT-3線ブエンディア駅にも近く、将来的にはマニラ首都圏地下鉄9号線も乗り入れる予定であり、交通の利便性はさらに向上する見込みです。

まとめ

ボニファシオ・グローバルシティは、旧軍用地の再開発によって生まれた、現代的なビジネス地区です。教育機関や医療施設も充実し、交通アクセスも良好であるため、ビジネス、教育、生活のあらゆる面において、利便性の高いエリアと言えるでしょう。今後のさらなる発展が期待されています。

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