ボーダーブレイク

ボーダーブレイク：アーケードから家庭用へ、そして歴史に幕―ロボットアクションシューティングの軌跡

セガ（現セガ・インタラクティブ）より2009年に稼働開始されたアーケード用サードパーソン・シューティングゲーム『ボーダーブレイク』。略称は『BB』や『ボダブレ』などと呼ばれ、多くのプレイヤーを魅了したタイトルです。最大10対10、20人同時プレイによる白熱のチーム対戦が特徴で、個性豊かなロボット「ブラスト・ランナー」をカスタマイズし、戦略的な戦闘を繰り広げました。

多彩なバージョンと進化

『ボーダーブレイク』は、長きにわたるサービス期間中、複数のバージョンアップを繰り返しました。まず2010年にはバージョン2『ボーダーブレイク エアバースト』、2012年にはバージョン3『ボーダーブレイク ユニオン』と、新たなゲームモードや機体、システムが追加され、ゲーム内容は大きく進化していきました。その後もバージョン4『ボーダーブレイク スクランブル』、そのアッパーバージョン『ボーダーブレイク スクランブル 武』、バージョン5『ボーダーブレイク エックス』とそのアッパーバージョン『ボーダーブレイク エックス ゼロ』『ボーダーブレイク エックス ゼロ プラス』と、継続的なアップデートによって、常に新鮮なプレイ体験を提供し続けました。

2019年9月9日、アーケード版は10周年を迎え、惜しまれつつオンラインサービスを終了。その歴史に幕を閉じました。しかし、その人気はアーケード版のみに留まりませんでした。

家庭用版への進出とサービス終了

2018年8月2日には、PlayStation 4|PlayStation_4用ソフトとしてコンシューマ版が発売され、アーケード版をプレイできなかったプレイヤーにもその魅力が届けられました。アーケード版と異なる独自のストーリーや、家庭用ならではのシステムが導入されたコンシューマ版は、新たなプレイヤー層を獲得し、再び人気を博しました。しかし、2023年5月15日、セガ・インタラクティブは、アーケード版サービス開始から14周年にあたる2023年9月9日をもって、コンシューマ版のサービスも終了することを発表しました。これにより、長きに渡る『ボーダーブレイク』の歴史は完全に終焉を迎えることとなりました。

ゲームシステムと特徴

『ボーダーブレイク』は、最大10対10のチームに分かれ、敵チームのコアを破壊することで勝利を目指す、シンプルなルールを採用していました。プレイヤーは、4種類の兵装（強襲、重火力、遊撃、支援）を持つブラスト・ランナーを選択し、戦闘に参加します。頭部、胴部、腕部、脚部の4つのパーツと3種類のイクシードチップを組み合わせて、自分だけのブラスト・ランナーをカスタマイズできる点が大きな魅力でした。

ゲーム内では、全国対戦の他、イベントバトル、ユニオンバトルなど、様々なゲームモードが用意されており、プレイヤーは飽きることなくプレイを楽しむことができました。

タッチパネル、Lグリップ、Rグリップという独自の操作方法も特徴の一つ。直感的な操作性と、戦略性、カスタマイズ性の高さが、『ボーダーブレイク』を長く愛されるタイトルにした要因と言えるでしょう。

ストーリーと世界観

『ボーダーブレイク』の世界観は、資源枯渇問題を抱える近未来地球を舞台に、新資源「ニュード」をめぐる、GRFとEUSTという二大勢力の抗争が描かれています。

「ソテル計画」の発動とニュードの発見、エイオース爆発事故による「大汚染」、反GRF団体EUSTの設立、そして傭兵市場の形成と、物語は様々な出来事を経て、複雑に絡み合った勢力争いが展開していきます。

バージョンアップを重ねるごとに、エイジェンという新たな敵勢力の登場や、新たな兵器、ゲームモードが追加され、世界観はますます広がりをみせました。コンシューマ版では、アーケード版とは異なるパラレルワールドが描かれ、新たなストーリーが展開されています。

登場人物

個性豊かなキャラクターも『ボーダーブレイク』の魅力の一つです。多数のボーダーと呼ばれる傭兵たちが、それぞれの信念や目的を持って戦場を駆け巡ります。

アーケード版では、プレイヤーは様々なキャラクタータイプから一つを選択し、自分だけのボーダーとしてプレイすることができました。コンシューマ版では、固有キャラクターとして登場し、それぞれに独自のストーリーが用意されていました。

関連商品

『ボーダーブレイク』は、ゲーム本編以外にも、プラモデル、書籍、小説、漫画、CD、プライズ景品、アパレルなど、多岐に渡る関連商品が発売されました。特にコトブキヤより発売された1/35スケールプラモデルは、ゲームと同様にパーツの組み換えが可能で、多くのファンに支持されました。

他作品とのコラボレーション

『ボーダーブレイク』は、他のセガ作品をはじめ、様々な作品とのコラボレーションを実施し、ゲームの幅を広げてきました。これらコラボレーションは、プレイヤーにとって新たな楽しみとなり、ゲームを盛り上げる一役を買いました。

終わりに

アーケード版、家庭用版と、長きに渡り愛された『ボーダーブレイク』。その歴史は幕を閉じましたが、多くのプレイヤーの記憶に、そしてゲーム史に、その名を残すことでしょう。その革新的なゲームシステムと、魅力的な世界観、個性豊かなキャラクターたちは、これからも語り継がれていくことでしょう。

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