メディアドゥ

株式会社メディアドゥの概要

株式会社メディアドゥは、日本に本社を置くデジタルコンテンツ流通の専門企業であり、特に電子書籍の取次サービスにおいて大手の地位を築いています。1994年に設立者の藤田恭嗣氏が徳島県木頭村で携帯電話の販売事業を開始し、それを基に1999年に株式会社メディアドゥを設立しました。以降、音楽や電子書籍といったデジタルコンテンツの流通事業を展開し、今日に至ります。

事業の展開

同社は2000年にインターネット事業に進出し、2004年には音楽配信事業、2006年には電子書籍事業を開始しました。また、2014年には、海外の大手電子図書館プラットフォームであるOverDrive社と提携し、「OverDrive Japan」を立ち上げ、日本国内での電子図書館事業を展開しています。これにより、ユーザーは様々なコンテンツにアクセスしやすくなりました。

様々な配信ソリューション

メディアドゥは、複数の電子書籍配信ソリューションを提供しています。その中には、デジタル書籍流通基盤である「DB4」、そして自社の電子書店を容易に構築できる「MDCMS」が含まれています。また、タテヨコ自在の読み方を可能にするビューアアプリ「MD Viewer」も、その一部として人気を博しています。

さらに、コンテンツ配信に必要な機能をまとめた「コンテンツアグリゲーションシステム（CAS）」を提供し、出版社などに効率的な流通手段を提供しています。

取次サービスの多様性

メディアドゥの電子書籍事業は大きく分けて「ファイルベースでの取次販売」「システム提供をベースとした取次販売」、そして自社運営の電子書店に分かれています。主力サービスは電子書籍の取次業務であり、出版社から提供される電子書籍データをAmazon Kindleやコミックシーモアといった大手電子書店に提供することに注力しています。

最近の状況として、かつて行っていた「LINEマンガ」へのシステム提供が、LINEとヤフーの経営統合により終了したため、他のサービス戦略にシフトしています。

業界内の統合と拡大

メディアドゥは、積極的な買収戦略を通じて業務を拡大してきました。2019年にはキャラクター関連の事業を展開するジャイブ株式会社を買収し、さらに日本文芸社という出版社を傘下に迎え入れることで、自社のコンテンツ提供能力を強化しています。また、小説投稿サイトのエブリスタも傘下に持つことで、出版やメディアの様々な面でリーダーシップを発揮しています。

未来への展望

メディアドゥは、デジタルコンテンツの流通をさらに革新させるための新技術投資を継続しています。また、国内外のパートナーシップを拡大しながら、ユーザーに一層便利で魅力的なコンテンツ提供を目指しています。今後もデジタル出版業界での影響力を高め、成長を続けることが期待されています。

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