メドトロニック

メドトロニックについて

メドトロニック（Medtronic plc）は、心臓ペースメーカーをはじめとする医療機器の開発、製造、販売を行う国際的な企業です。本社はアイルランド・ダブリンに置かれ、オペレーション本部はアメリカのミネソタ州ミネアポリスに位置しています。ニューヨーク証券取引所にも上場しており、企業コードはMDTです。

沿革

1949年、アール・バッケンとその義兄、パーマー・ハーマンドスリーによってミネソタ州のセント・アンソニーに医療機器修理会社が設立され、これがメドトロニックの始まりです。バッケンは1957年に名外科医C・ウォルトン・リレヒから心臓ペースメーカーの開発を依頼され、世界初の電池式心臓ペースメーカーを開発しました。さらに1960年代後半には、世界初の植込み型心臓ペースメーカーの開発にも成功しました。

当初、開発費用がかさむ中で経営危機を迎えましたが、バッケンはその後メドトロニックの理念を資金不足から救う「Medtronic Mission」を策定し、会社を再建しました。1989年には一時経営の第一線から退き、ハワイ島へ移住しましたが、数年後に復帰し企業理念の重要性について社員に説く活動を続けました。

メドトロニックは心臓ペースメーカー分野で世界最大手の企業へと成長し、1998年には医療機器メーカーPhysio-Control Corporationを買収しました。しかし、その後の金融危機により再構築を余儀なくされ、Physio-Controlを売却しました。2014年にはアイルランドのコヴィディエンを買収し、これに伴い本社をダブリンに移転しました。現在、メドトロニックは世界160か国以上に480以上の拠点を持ち、約88,000人の社員を擁する多国籍企業として活動しています。

日本法人

日本におけるメドトロニックの法人は2つ存在します。1つは「日本メドトロニック株式会社」で、1975年に設立されました。こちらはペースメーカーなどの医療技術や治療法の提供を行っており、東京都港区の品川シーズンテラスに本社があります。

もう1つは「メドトロニックソファモアダネック株式会社」で、1996年に設立され、主に脊椎脊髄疾患の治療機器の提供を行っています。この会社の本社は大阪市福島区に位置し、全国各地に営業所を展開しています。

コヴィディエンの日本法人は、親会社の買収を受けて現在メドトロニックのグループ会社となっています。「コヴィディエンジャパン株式会社」と「日本コヴィディエン株式会社」という2つの法人が存在し、それぞれ各地に事業所や工場を運営しています。

メドトロニックは、革新的な医療技術の提供を通じて、世界中の患者の健康を守ることを目指しており、今後のさらなる発展が期待されています。

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