メーテル(Maetel)は、
松本零士の漫画およびアニメ作品『
銀河鉄道999』に登場する重要なキャラクターであり、本作品のヒロインです。彼女は星野鉄郎を銀河超特急
999号での旅へ導く謎めいた美少女として描かれています。そのオリジナルの声を担ったのは
池田昌子です。
キャラクター概要
メーテルは、母が機械帝国の女王プロメシューム、父が反機械化世界を目指す
ドクター・バンという複雑な背景を持つキャラクターです。彼女は、男性たちを機械化惑星に集める任務と、父の反機械化に従う二つの対立する目的を担いながら、鉄郎と共に旅を続けます。劇場映画『さよなら
銀河鉄道999』では、彼女の出身が惑星ラーメタルであることが明らかになります。数万年の寿命を持ちながら、メーテルの肉体は冥王星の氷の下に封印されているとされています。旅は鉄郎との出会いだけに留まらず、彼女自身の永遠に続く旅として描かれています。
性格・人物
メーテルは、「落ち着いた大人」「妖艶でミステリアス」といった印象を持つ一方で、傲慢な者や命を軽んじる者に対しては激しい怒りを見せることもあります。彼女は母親思いであり、テレビ版では宇宙支配を目論む強大な存在として描かれています。また、様々な作品においてその性格や描写には若干のばらつきがあり、原作版では気さくで活発さが強調されることが多いです。
容姿・服装
金髪で切れ長の目を持つメーテルは、
松本零士の作品にしばしば登場する美女人像の典型です。彼女の服装には、長袖ワンピースやケープ付きコートなどがあり、常に黒で統一されています。この黒色は喪服を意味しているとされています。幼少期のメーテルは、過去の作品においては笑顔で描かれ、服装も時代によって変化しています。その変化は、母の機械化や彼女自身の運命を反映したものだと言われています。
能力・技能
メーテルは高い知性を持ち、複雑な問題を解決する能力に秀でています。様々な武器を使いこなし、戦闘に関しても並外れた才能を発揮します。また、彼女の肉体面における能力も特異で、特に身体能力や快速の射撃技術でも優れています。多くの作品で、彼女は危険な状況も切り抜ける力を持っています。
武装・所持品
メーテルは多様な武装を持ち、特にペンダントが重要な役割を果たします。このペンダントには彼女の父の魂が封じ込められているとされ、物語の鍵となるアイテムです。また、トランクには旅に必要な道具が詰め込まれていますが、メーテルがその中身を見せることはありません。
メーテルの謎
メーテルはその出自や能力、さらには心情に関して多くの謎を抱えています。彼女が生身の人間なのか機械化人なのか、その真の姿は作品ごとに異なる描写がされています。そして彼女の存在そのものは、宇宙における根源的なテーマとも結びついており、ファンの間で様々な解釈や論争を呼んでいます。最終的に彼女は「宇宙を破壊するエネルギーを秘めた存在」と評されることもあります。
結論
メーテルは単なるキャラクターにとどまらず、
松本零士の作品を通じて多くの人々の心に残る象徴的な存在です。彼女の複雑な背景、魅惑的な外見、そして深い心理描写は、ファンから愛され続けています。これからもその存在感は消えず、多くのメディアでその姿を見せることでしょう。