モバイル・インターネットキャピタル

モバイル・インターネットキャピタル株式会社（MIC）は、1999年に設立された日本のベンチャーキャピタルです。東京都千代田区霞が関に本社を構え、IT・デジタルテクノロジー分野に特化した投資活動を行っています。設立以来、日本のベンチャーキャピタル業界を支える代表的な投資ファンドの一つとして、数多くの企業を支援してきました。

投資実績とファンド規模

MICは、2023年8月時点で22件のIPO実績を誇ります。組成ファンドの運用総額（AUM）は350億円を超え、2019年には105億円規模の5号ファンドを組成し、積極的に投資活動を展開しています。さらに、2023年4月には初のSeedファンドを設立し、初期段階のスタートアップへの支援も強化しています。

業界におけるポジションと特徴

MICは、デジタル・テクノロジー領域における豊富な知識と投資実績を持つ、業界最古参のベンチャーキャピタルの一つです。創業当初から、大企業とのオープンイノベーションを重視し、出資者との連携も積極的に行っています。

経営陣とアドバイザー

代表取締役社長の元木新氏は、Forbes誌で「日本で最も影響力のあるベンチャー投資家」として複数回ランクインしています。また、MICには、テクノロジー、ICT、Fintech、PRなど、各分野の専門家がアドバイザーとして参画しており、投資先の成長を多角的にサポートしています。

情報発信への取り組み

MICは、ベンチャーキャピタル業界では珍しい音声配信にも力を入れています。2021年に開始した公式ポッドキャスト「起業家のキモチ」は、投資先企業の価値を分かりやすく伝えることを目的にしており、2024年時点で4期目を迎えています。毎週火曜日に配信されるこの番組は、通算150エピソード以上、40社以上の企業をゲストに迎え、起業家のリアルな声を発信しています。

ハンズオン支援と知財サポート

MICは、投資先企業に対して積極的なハンズオン支援を提供しています。特に、創業間もないスタートアップの知的財産に関するサポートには定評があり、事業の成長を総合的に支援しています。

設立の背景

MICは、インターネット総合研究所（IRI）が東証マザーズに上場申請した1999年11月11日に設立されました。設立には、IRIの創業者である藤原洋氏や、当時興銀に在籍していた馬上英実氏（現MIC監査役）が関わっています。また、NTTドコモやインテルジャパンの元会長も設立に協力しており、業界を代表する企業や人物が結集した形で創業されました。

主な活動内容

日本のベンチャー企業の資金・経営面のサポート
海外企業の日本市場向けビジネスの企業化サポート
情報ハブとしての立場を活用した新規ビジネスの創出

組織構成

役員：元木新（代表取締役社長）、海老澤観（取締役会長）など
ファンドマネージャー：元木新、海老澤観、木村賢蔵、苗春亭など
アドバイザー：西岡郁夫（テクノロジー）、藤原洋（ICT政策）、服部正太（新規テクノロジー）、藤田勉（Fintech）、野呂エイシロウ（PR）
コミュニケーションマネージャー：有賀沙樹（ポッドキャストパーソナリティ）

関連情報

NTTドコモ、インターネット総合研究所、みずほ証券などが関連企業として挙げられます。
ポッドキャスト：「MIC Future Eyes」（2021年）、「起業家のキモチ～動き出したくなるラジオ～」（2022年）、「起業家のキモチ～かけだし起業家応援ラジオ～」（2023年）
関連図書：「デジタル情報革命の潮流の中で～インターネット社会実現へ向けての60年自分史～」（著者：藤原洋）

MICは、設立以来、ベンチャーキャピタル業界の先駆者として、数々の起業家の成功を支えてきました。今後も、その存在感と手腕により、日本のイノベーションを牽引していくことが期待されます。

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