ヤザン・ゲーブル

ヤザン・ゲーブルについて

ヤザン・ゲーブル（Yazan Gable）は、アニメ『機動戦士Ζガンダム』及び『機動戦士ガンダムΖΖ』のキャラクターです。彼はティターンズに所属し、モビルスーツ（MS）パイロットとして格別な技能を持つことが特徴的です。彼の声を担当する声優は大塚芳忠であり、OVA『機動戦士SDガンダムMk-Ⅳ』では戸谷公次が演じています。

人物像

初登場時、ヤザンは中尉の階級を持っており、後に大尉となります。彼は劇場版『機動戦士Ζガンダム A New Translation』では27歳と設定され、金髪リーゼントに浅黒い肌、その胸元には亀のタトゥーを入れるなど、荒々しい風貌が特徴的です。彼は戦闘を好む性格であり、幼少期からその兆候が見られていました。また、サラ・ザビアロフから「野獣」と評されたことからも、その好戦的な性格が窺えます。

ヤザンは、ティターンズの目的には関心を持っておらず、戦闘を純粋に楽しむ姿勢を貫きます。彼は敵か味方かを問わず、自らの戦闘を妨げる存在には容赦しない一方で、民間人を巻き込むような行為には反発します。特に、コロニー落としや毒ガス攻撃には参加しなかったことが強調されており、これは戦闘の本質を見失うことへの嫌悪感から来ていると推測されます。

戦術家としての側面

ヤザンは単なる戦闘家に留まらず、優れた戦術家でもあります。彼はダミーのMSを用いた作戦を立案し、敵を困惑させるなど、戦闘だけでなく政治的駆け引きにも秀でています。特に劇場版『Ζガンダム』では、シロッコの計画を見抜いた上での協力関係が描かれ、非常に計算高い一面を見せています。

また、『ガンダムΖΖ』においては、Ζガンダムを奪取しようとする際に「人を殺さない」と約束し、仲間を引き入れるも、結果的には重傷者を出してしまいます。彼自身は約束を守ったと認識していますが、それが仲間との関係に亀裂を生む結果となります。

劇中での活躍

ヤザンの活躍は多岐にわたりますが、特に『機動戦士Ζガンダム』での彼の初登場は印象的です。重巡洋艦アレキサンドリアに配属されていた彼は、上官との折り合いが悪い中でエゥーゴとの戦闘を経験し、部下アドルの死を引き金にして復讐に走ります。

彼が乗るギャプランは、MS戦においてその卓越した操縦能力を発揮し、相手を追い詰めます。また、グリプス戦役では数々の戦闘に関与し、彼の戦術と好戦的な性格がチーム内でも強く印象づけられます。

『機動戦士ガンダムΖΖ』では彼のコミカルな側面も描かれ、コメディックな役回りとして描かれることもありますが、一方で彼の好戦的な性格は変わらず、最後にはジュドーに撃退されるなどの結末を迎えます。

その他の展開

ヤザンは他の作品にも登場しています。漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』では、ユニークな成長を遂げた姿が描かれており、過去の経験からの変化を見せています。また、彼のキャラクターデザインには特定の映画俳優からのインスピレーションを受けたことも知られています。

このように、ヤザン・ゲーブルは『機動戦士Ζガンダム』や『ガンダムΖΖ』において、ただの強力な戦士だけではなく、戦術家や人間的な成長を見せる多面的なキャラクターとして魅力的に描かれています。

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