ユビキタス社会

ユビキタス社会とは

ユビキタス社会とは、「いつでも、どこでも、何でも、誰でも」がコンピュータ[[ネットワーク]]に接続され、様々なサービスを享受できる社会を指します。これは、パソコンだけでなく、携帯情報端末や家電など、あらゆるものがネットワークに繋がり、人々の生活を豊かにすることを目指す社会です。

ユビキタスの概念

ユビキタス（Ubiquitous）とは、ラテン語で「遍在する」「どこにでもある」という意味を持ちます。この言葉が示すように、ユビキタス社会では、ネットワークが社会のあらゆる場所に浸透し、人々は時間や場所を問わず、必要な情報やサービスにアクセスできるようになります。

ユビキタス社会の特徴

場所や時間に制約されない: パソコンに限らず、スマートフォンやその他のデバイスを通じて、いつでもどこでもネットワークにアクセスできます。
多様な対象がネットワークに接続: パソコン同士だけでなく、家電やその他の「モノ」もネットワークに接続され、モノとモノ、人とモノ、人と人が繋がります。
様々なサービスが提供: ネットワークを通じて、情報収集、コミュニケーション、エンターテイメントなど、多種多様なサービスが提供されます。

日本におけるユビキタス社会の推進

日本国内では、ユビキタス社会の実現に向け、様々な国家戦略やプロジェクトが推進されてきました。以下にその主なものを紹介します。

e-Japan (2000〜2005)

IT化を促進するため、デバイスやブロードバンド環境を整備するプロジェクト。「いつでも、どこでも」という言葉が最終答申で用いられました。

u-Japan (2004〜2008)

「ユビキタスネットジャパン」の略称で、「ユビキタスネットワークが実現した社会」を目指す戦略。総務省が中心となり、研究機関や企業に委託し、情報通信技術（ICT）の研究開発を促進しました。

u-Japanの"u"の意味

Ubiquitous（遍在する）
Universal（普遍的な）
Unique（唯一の）
User-oriented（利用者中心の）

主な委託研究

e-Japanの委託研究

やおよろずプロジェクト (2002〜2005): 「横断的科学によるユビキタス情報社会の研究」の通称。複数の大学や企業が参加し、ユビキタス情報社会に関する研究を行いました。

u-Japanの委託研究

電子タグの高度利用活用技術に関する研究開発 (2004〜2007): 電子タグのシームレスな情報管理、相互変換技術、セキュリティ技術の開発を行いました。通信会社、電機メーカーなどが参加しました。
ユビキタスセンサーネットワーク技術に関する研究開発 (2005〜2007): ユビキタスセンサーノード技術、ネットワーク制御管理技術、リアルタイムデータ処理技術を確立しました。電機メーカーなどが参加しました。ユビキタスプラットフォームとしてUCRモデルが提唱されました。
アジア・ユビキタスプラットフォーム技術に関する研究開発 (2005〜2007): 状況情報処理を実現するユビキタスプラットフォームを策定し、アジア地区で実証実験を実施しました。UCRモデルが提唱されました。

その他のプロジェクト

uPlatea: ユビキタスネットワーク社会を目指したトータルなネットワークシステムの研究開発。「Ubilaプロジェクト」の実証実験拠点。通信会社や大学、電機メーカーなどが参加しました。
自律移動支援プロジェクト: 国土交通省が推進し、産学官民が連携して、場所情報を提供し、障害者や高齢者など、すべての人の移動を支援するプロジェクト。

関連用語

ユビキタス
ユビキタスネットワーク
ユビキタスコンピューティング
u-Japan
ユビキタス特区
アンビエント
アンビエント社会
アンビエントコンピューティング
電子国土
情報[[技術]] (IT)
情報化社会

ユビキタス社会は、私たちの生活をより便利で豊かにする可能性を秘めています。今後の技術の進歩とともに、その実現がさらに加速していくと考えられます。

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