ヨコモ

株式会社ヨコモの概要

株式会社ヨコモは、ラジオコントロールモデル（RCモデル）の製造および販売を行う日本の大手模型メーカーです。1970年代に設立された当社は、茨城県つくば市に本社を構え、以前は「横堀模型」という名称で知られていました。ヨコモは、自動車のRCモデルが主力製品であり、その中でも特に「1/10スケールのドリフトパッケージ」シリーズは広く知られています。さらに、ワークスチームのTEAMYOKOMOは、RCレースの国際舞台でも活躍し、多くのファンを魅了しています。

代表的な製品

1/10スケールモデル

1/10スケールモデルは、オンロードとオフロードの二つのカテゴリーに分類されています。特に、BD7シリーズ（BD7 2016、BD7 2015）は、2ベルトドライブ4WDシャーシを採用し、高い競技性能を誇ります。BD7 2015は2014年のIFMAR ISTC世界選手権で優勝した実績を持ち、BD7 2016はその設計を一新し、低重心化を実現しています。また、BD8シリーズも登場し、アスファルトおよびカーペット路面に特化した仕様が揃っています。

オフロードモデルでは、YZ-2やYZ-4が中心的な存在です。YZ-2は、2WDのオフロードカーとして、特に人気があります。

ドリフトパッケージシリーズ

ヨコモのドリフトパッケージシリーズは、ドリフト走行に最適化された4WDシャーシを使用しています。シンプルでありながら高性能なドリフト専用シャーシであるYD-2や、シャフトドライブを採用したYD-4は、多くのドリフト愛好者に支持されています。

歴史と軌跡

ヨコモの歴史は長く、1970年代に1/12スケールの電動カーシャーシキットを販売していました。当時の「横堀模型」は、他社製品の輸入業者としての役割が大きかったですが、1983年には1/10オフロードレーサーYZ-834Bのヒットを機に、自社開発に注力し始めます。このモデルは1985年に開催された1/10オフロード世界選手権でも優勝を飾り、ヨコモの名声を高めました。

1988年には、広坂正美選手が入社し、その後も国内外のレースで素晴らしい成績を収めました。特に、1990年代にはRCツーリングカー市場にも進出し、新型MR-4TCの発売により、世界選手権で優勝を果たします。この成功を背景に、ドリフト市場にも進出し、ドリフト専用のタイヤを使用した「ドリフトパッケージ」はラジコン業界に革命をもたらしました。

最近の動向

2019年には新たに中小企業のネクスト・キャピタル・パートナーズがヨコモに出資し、社名も変更されました。新社は2020年に本社を東京都足立区からつくば市に移転しました。一方で、旧社は特別清算が行われ、2021年には法人格が消滅しました。

また、谷田部アリーナという大型サーキットの運営も行い、これまでに多くのRCイベントを開催しています。2016年には中国のIFMAR ISTC世界選手権で新型シャーシ「BD8」のプロトタイプが評価され、再び世界チャンピオンを獲得しています。

結論

株式会社ヨコモは、長い歴史と豊富な経験があり、日本国内外での競技シーンにおいて重要な存在であり続けています。高性能なRCモデルの製造だけでなく、様々なイベントやプロモーションを通じて、ラジコンの楽しさを伝え続けています。

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