ラミン・カリムルー

ラミン・カリムルーの軌跡

ラミン・カリムルー（Ramin Karimloo）は、1978年にイランで生まれ、カナダで育った俳優、シンガーソングライターです。彼のキャリアは多岐にわたり、特にロンドンのウエスト・エンドやブロードウェイのミュージカル舞台での活躍が際立っています。また、テレビドラマへの出演を通じて映像分野にも進出しています。

ラミンは音楽教育を正式には受けずに育ったものの、その才能は独学によって開花しました。彼はクルーズ船のパフォーマーとしての経験を経て、2002年にウエスト・エンドでデビューを果たします。その後、2007年には『オペラ座の怪人』の主役に抜擢され、当時のウエスト・エンド史上、最年少のファントム役を演じることになります。この役で彼は広く名を知られることになります。

その後もアンドリュー・ロイド＝ウェバーの作品に多く起用され、続編である『ラヴ・ネヴァー・ダイズ』や『オペラ座の怪人25周年記念公演』でも主役を演じました。2010年には『レ・ミゼラブル25周年記念コンサート』でアンジョルラス役を、翌2011年には再度『オペラ座の怪人25周年記念公演』でファントム役を演じ、批評家から高い評価を受けました。

ラミンはキャリアの中で数々の賞にノミネートされ、最優秀男優賞を受賞したこともあります。特にローレンス・オリヴィエ賞のノミネートは、彼の演技力と歌唱力を証明するものといえるでしょう。2012年には来日し、『オペラ座の怪人25周年記念公演inロンドン』のDVD発売記念イベントに参加しました。

ここ数年は、ライブツアーを通じてミュージシャンとしても活発に活動しています。2012年に初のソロアルバム『Human Heart』を発表し、翌年にはミニアルバム『The Road To Find Out - East』もリリースしました。また、彼の音楽スタイルはブロードウェイとブルーグラスを組み合わせた『ブロードグラス（Broadgrass）』と名付けています。

テレビドラマ分野でも彼の活動が広がっており、イギリスのコメディドラマ『THE SPA』ではメジャーデビューを果たします。2014年にはブロードウェイの『レ・ミゼラブル』リバイバル公演で主役を演じ、さらに第68回トニー賞にノミネートされました。

その後も日本を含む海外での公演を行い、ミュージカル『プリンス・オブ・ブロードウェイ』で日本初演を果たすと共に、自身のソロコンサートも実現しました。彼のコンサートではミュージカルの楽曲に加え、ブルーグラスやカントリー音楽も取り入れたアコースティックライブが特徴です。

2016年にはロック・ミュージカル『マーダー・バラッド』に出演し、2017年には描かれた悪役グレブを務めた『アナスタシア』でも注目されました。また、2019年にはBBCの医療ドラマ『Holby City』にレギュラー出演し、ミュージシャンとしても活動を続け、ソロコンサートツアーを開催しました。

ラミン・カリムルーは、彼の運動能力を活かすためにフィットネスにも取り組んでおり、体を鍛えることで音楽と演技にさらなる集中力を引き出していると言います。その演技と音楽の才能が融合した彼の活躍は、これからの舞台や映像においても大きな期待を集めています。彼は現在も新しい挑戦を続け、日本にも度々訪れる実力派アーティストとして多くのファンに愛されています。彼の今後の活動にも、目が離せません。

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