リーサル・ウェポン

リーサル・ウェポン

『リーサル・ウェポン』（原題: Lethal Weapon）は、1987年にアメリカで公開されたアクション映画であり、バディ・ムービーとしての側面を持ちつつ、深い人間ドラマも描かれています。監督はリチャード・ドナー、脚本はシェーン・ブラックが手がけました。この作品は、後のアクション映画に影響を与えた重要な作品となっています。

あらすじ

物語は、クリスマスシーズンの近づくロサンゼルスから始まります。高級アパートメントで発生した売春婦の飛び降り自殺事件。事件の調査を担当するLA市警察本部捜査第一課のロジャー・マータフ部長刑事は、現場に駆けつけますが、亡くなった売春婦は彼の旧友の娘でした。この悲劇的な事件に何か裏があるのではないかと感じたマータフは、捜査を開始します。

そんな中、薬物対策課から新たな相棒としてマーティン・リッグス刑事がやってきます。リッグスは、ベトナム戦争で特殊部隊に所属していた過去を持ち、その腕前は確かですが、3年前に妻を亡くし、その悲しみから自暴自棄になった人物です。最初はぶつかりあいながらも、徐々に互いの理解を深めていく二人は、売春婦の死の背後にある、CIAのOBたちによるヘロイン密輸組織の存在に気づいていきます。

捜査が進むにつれ、捜査本部のメンバーやマータフの家族までもが、敵に狙われる危険にさらされます。リッグスとマータフは、命を賭けた戦いに身を投じていくことになります。

登場人物

• - マーティン・リッグス（演：メル・ギブソン）

売春婦の事件の捜査を手伝う若手刑事。特殊部隊出身で格闘技に秀でているが、心理的な問題を抱えている。

• - ロジャー・マータフ（演：ダニー・グローヴァー）

真面目な性格の中年刑事。家族を大切に思い、その愛情が強い。

• - ジョシュア（演：ゲイリー・ビジー）

麻薬密売組織のボスの右腕。

• - マカリスター将軍（演：ミッチェル・ライアン）

麻薬密売組織の首謀者。

• - マイケル・ハンサカー（演：トム・アトキンス）

マータフの友人で、麻薬密売に関与している銀行家。

• - トリッシュ・マータフ（演：ダーリン・ラヴ）

マータフの妻。

映画の特徴

本作はアクションシーンが目立ちますが、特に爆発シーンやカーチェイス、銃撃戦などが高いクオリティで描かれています。また、リッグスの格闘技技術がリアルな描写で描かれ、関節技などの技術が詳しく再現されています。さらに、リッグスが使用する銃にまつわるエピソードも多く、観客に強い印象を与えます。

評価と影響

『リーサル・ウェポン』は、その後のアクション映画においても影響を与えた作品であり、アイデアやスタイルは多くの映画に取り入れられています。また、シリーズ化もされ、続編が製作されるほどの人気を誇ります。特に、コメディ的要素やバディ・ムービー的な要素は、このジャンルの新たな可能性を切り開くきっかけとなりました。

この作品が示しているのは、アクションと人間ドラマの融合であり、観客に強い感情的な影響を与えることに成功しています。リッグスとマータフの関係は、単なる相棒以上の絆を描いており、彼らが直面するさまざまな試練を通じて成長していく姿が印象的です。

もう一度検索