レジナルド・フィサメィ

レジナルド・フィサメィ（Reginald Fils-Aimé）

レジナルド・フィサメィは、1961年3月25日生まれの米国の実業家であり、特に任天堂の米国法人である任天堂オブアメリカ（Nintendo of America）の元社長および最高執行責任者（COO）として知られています。また、任天堂本社の執行役員でもありました。フィサメィは、「レジー」という愛称で広く親しまれており、米国のゲーム業界においては有名な顔の一つです。特に、エレクトロニック・アーツ（EA）のピーター・ムーアと並ぶ著名な人物として知られています。彼は『ゼルダの伝説』や『バイオハザード』の熱心なファンでもあり、退職後にはスキューバダイビングの店を開くことを夢見ています。

幼少期と教育

フィサメィの家族はハイチからの移民で、彼の祖父はかつてハイチ軍の将軍でしたが、政治的な事情により米国に移り住むこととなりました。彼の父親は機械工として働きながら、フィサメィに教育の重要性を教えました。フィサメィはニューヨーク州ブレントウッドの高校を卒業後、1979年にコーネル大学に入学し、1983年に応用経済学の学士号を取得しました。

キャリアの初期

大学を卒業した後、フィサメィはP&G（プロクター・アンド・ギャンブル）でキャリアをスタートさせました。その後、ピザハットに転職し、管理職として成功を収めました。ビッグフット・ピザやビッグ・ニューヨーカーなどの人気商品を生み出し、ビール業界のギネス社、自転車業界のダービーサイクル、そして中華料理チェーンのパンダエクスプレスへと移っていきました。さらに、音楽チャンネルのVH1では上級副社長として若い世代からの支持を獲得しました。

任天堂での足跡

2003年12月、フィサメィは米国任天堂で営業部門担当の上級副社長として就任しました。のちに2006年5月25日に最高執行責任者に就任し、アメリカ人として初めて米国任天堂のトップに立つことになりました。彼のカリスマ的な話し方や魅力によって、彼を中心とする「レジーリューション」と呼ばれるムーブメントが広まりました。

任天堂の据え置き型ゲーム機Wiiが2006年に登場した際、フィサメィは岩田聡社長や宮本茂とともに多くの議論を重ね、Wii Sportsを同梱することで北米や欧州の市場へのアプローチを強化しました。2016年には任天堂本社の執行役員も務めることになりました。

フィサメィは2019年2月に米国任天堂を退職すると発表し、後任には営業マーケティング部門担当のダグ・バウザーが昇進することになりました。

私生活

フィサメィは再婚しており、子供は3人います。うち1人はデューク大学に在籍しており、残りの2人はフロリダ州に住んでいます。長年、Stacey Sannerという女性と交際していることでも知られています。

受賞歴

フィサメィは、商業におけるクリオ賞（Clio Award）や広告の優秀性に与えられるAICP賞、アメリカマーケティング協会からのシルバー・エジソン、ニューヨークアメリカマーケティング協会からのゴールドEFFIEなど、数々の賞を受賞しています。1998年には広告業界の権威により「Marketing 100」の一人として選ばれました。

レジナルド・フィサメィのキャリアや影響力は、今もなおゲーム業界において語り継がれており、彼の理念は多くの後進にも影響を与え続けています。

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