ロクデナシ

アルバム『ロクデナシ』について

『ロクデナシ』は、男闘呼組による8枚目のアルバムで、1993年8月21日にBMGビクター/ariolaよりリリースされました。このアルバムは、三部作の最後の作品『5-1…非現実…』『5-2…再認識…』『5-3…無現実…』から1年ぶりに登場したオリジナルアルバムです。とはいえ、この作品は男闘呼組にとって非常に特異な意味を持っています。なぜなら、1993年6月30日付でグループの一員である高橋一也がジャニーズ事務所を解雇されたため、グループ活動が突如として休止し、事実上解散に至ったからです。それゆえ、『ロクデナシ』は彼らにとっての最後のオリジナル・アルバムとも言えるのです。

アルバムのリリースは当初、1993年7月21日を予定していましたが、7月19日から開始予定であった全国ツアーが中止となったため、発売が8月21日に延期されました。このことも、アルバムに込められた感情をより一層特別なものにしています。

興味深いことに、アルバムのタイトル『ロクデナシ』には、特別な由来があります。このタイトルは、高橋一也の父親が経営していた店・マローネに訪れていた俳優の吉岡秀隆によって考案されたものです。また、アルバムの通算番号は8枚目ですが、CDには「6」と明記されています。これはタイトルの冒頭から取ったもので、おそらく彼らの作品に対するユーモアが伺えます。

アルバムの中には、同時にリリースされたラストシングル「TOKYOプラスティック少年」のカップリング曲「見えない虚像」も収録されています。また、「ジャニーズ A GO GO」という曲は、「TOKYOプラスティック少年」に歌詞の違いを加えたもので、ロックのエッセンスを強調しています。

収録された楽曲の中では、前田耕陽が作詞した「星空の下で」を高橋一也が、また高橋が作詞した「Hopi People」は前田が歌うなど、メンバー間での歌唱の割り当ても特徴的です。

収録曲

• - 「TOKYOプラスティック少年」
• - 「見えない虚像」
• - 「ジャニーズ A GO GO」
• - 「星空の下で」
• - 「Hopi People」

参加ミュージシャン

• - 前田耕陽 - ボーカル、キーボード
• - 成田昭次 - ボーカル、ギター
• - 高橋和也 - ボーカル、ベース
• - 岡本健一 - ボーカル、ギター
• - 平山牧伸 - ドラム
• - 田中厚 - キーボード
• - 八木のぶお - ブルースハープ
• - シメ中島 - コーラス

『ロクデナシ』はその独創性と力強いリリース背景によって、今でも多くのファンに愛され続けているアルバムです。男闘呼組の音楽的多様性や、彼らのキャリアにおける重要な節目を感じさせる一枚であると言えます。

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