ロマネ・コンティ

ロマネ・コンティ：世界最高峰のワイン

ロマネ・コンティ（Romanée-Conti）は、フランス・ブルゴーニュ地方のヴォーヌ＝ロマネ村に位置する、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ（DRC）社が単独所有する特級畑（グラン・クリュ）、またはそこで収穫されたブドウを用いて造られるワインです。

畑とワインの特徴

ロマネ・コンティの畑は約1.8ヘクタールと非常に小さく、アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ（AOC）において特級の格付けが与えられています。畑は東南東向きの斜面に位置し、日当たりが良く、石灰質の土壌という恵まれたテロワール（土地の個性）が、ブドウ栽培に最適な環境を作り出しています。

この畑から生まれるワインは、年間平均6,000本程度（良い年で7,000本、不作の年で4,000本）しか生産されません。そのため、極めて希少価値が高く、世界で最も高価なワインの一つとして知られています。その価格と希少性から、「飲むよりも語られることの方が多いワイン」とも評されます。

ロマネ・コンティの価格は、安くても1本100万円を下ることはありません。良作年のものでは200万円、状態や希少性によっては6000万円以上で取引されることもあります。

名前の由来

「ロマネ」という名前は、この地が古代ローマ時代から良質なワインの産地として知られていたことに由来します。「コンティ」は、18世紀のフランス・ブルボン朝時代のコンティ公ルイ・フランソワ1世に由来します。彼は、国王ルイ15世の愛人ポンパドゥール夫人との争奪戦の末、1760年にこの畑を手に入れたと伝えられています。

エピソード

ロマネ・コンティを巡るエピソードは数多く存在します。

2007年5月22日、ニューヨークのクリスティーズの競売で、1985年産のロマネ・コンティ1ダースが23万7,000米ドル（1本あたり約2万米ドル）で落札され、ブルゴーニュワインの競売史上最高額を記録しました。
2009年9月20日放送の日本テレビ系『おしゃれイズム』で、ゲストの藤原竜也さんが、赤坂のバーで番組予算5万円分のロマネ・コンティをグラスで注文したところ、わずか30ccしか提供されませんでした。この時、そのボトルの値段は消費税込で94万5千円（2004年物）で、サービス料込みで110万円程度だったそうです。

ロマネ・コンティは、その希少性と品質、そして歴史的な背景から、世界中のワイン愛好家にとって憧れの存在であり続けています。

関連項目

ブルゴーニュワイン
AOCワインの一覧

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